難しい相場環境が続く2019年の日本株。株価が調整する局面も増えています。そんなとき、筆者がどのような行動を取っているのかについてご紹介します。
株価のトレンドに従って淡々と行動するのが原則
新元号「令和」となった5月以降、日本株は軟調な動きとなり、調整局面が続きました。このようなとき、皆さんはどのような投資行動を取っていますか?
筆者は株価のトレンドに従って行動する、いわゆる「トレンド フォロワー」です。なので、保有株が25日移動平均線を割り込んで下降トレンドになったら、売却をしています。
ここで「もう少し持ち続けていれば株価は反発するかもしれない」という気持ちは危険です。下降トレンドになったということは、さらに株価が下落する可能性が高くなっているからです。
下手をすると、含み損を抱えた塩漬け株をつくってしまい、身動きが取れなくなってしまうかもしれません。余計なことを考えず、株価のトレンドに従い淡々と行動するのが筆者の原則です。
また、「日経平均株価が下降トレンドならば、保有株をすべて売るべきでは?」と考える人も中にはいるかもしれません。しかし、筆者はあくまでも個別銘柄ベースで株価のトレンドを判定しています。
なぜなら、ここしばらくの間、個別銘柄ごとに株価の動きに統一性が見られないからです。上昇トレンドが続いている強い銘柄は、日経平均株価が下降トレンドになっても上昇トレンドが崩れることなく株価上昇することも多いからです。逆に、そうした銘柄までも売ってしまうのはもったいと感じます。
余力があれば空売りの実行も検討
筆者は、信用取引の空売りも実行しています。25日移動平均線を割り込んだ直後の銘柄に対し、新規に空売りを行います。これも株価のトレンドに従った投資行動です。
空売りについては買いよりもリスクが高い(利益は限定的だが損失は無限大のため)と言われているので無理をして実行することもありませんが、これを活用することにより、株価調整局面でも利益を追求することが可能です。
なお、保有株が25日移動平均線を割り込んだことにより売却するとともに、今度は空売りを実行する「ドテン空売り」という戦略があります。これについて筆者も時々使うことがあるものの、基本的には実行しません。
なぜなら、筆者が空売りを実行する銘柄は、「月足チャート」や「週足チャート」といった中長期のチャートがすでに上昇トレンドを終えていたり、株価が天井をつけている銘柄だからです。
一方、買いを実行する銘柄は、中長期のトレンドが上昇トレンドを崩しておらず、まだ株価が天井を付けた可能性が低いと思われるものです。買い対象とする銘柄と空売り対象とする銘柄が違うため、それまで買いで保有していた株を一転して空売りするというケースが少なくなる可能性があります。