老後に備えてどのくらい貯金すべき?

 老後に備えてどのくらいの貯金があればよいかについては、「2,000万円くらいで大丈夫」「いや、1億くらいは必要」など、さまざまな説がありますが、一般的には3,000万円程度とされています。

 これは、60歳を過ぎてから何年くらい生きるかという「平均余命」をもとに算出されたもの。夫が84歳、妻が89歳まで生きるという仮定で、トータルの生活費(約9,300万円)から年金収入(約6,300万円)を引くと、3,000万円が不足になります。つまり、これだけの貯蓄があれば不足分を補えるということです。

 

40代の貯蓄を増やすためにやるべきこと

 平均貯蓄額は約650万円、平均借入額が約860万円という40代の実態から考えると、老後に3,000万円の蓄えを確保するというのは、なかなか厳しそうです。少しでも貯蓄を増やすために、以下の流れで貯金する金額を計算しましょう。

老後に必要な貯金額を計算する

 まず、老後の生活に必要な金額を計算します。生活費は、最低限で毎月22万円が必要と算出されています。公的年金の平均は、毎月20万円。夫婦ふたりで定年後20年生きると仮定すると、年金収入は約4,800万円です。一方、必要な生活費は5,280万円。480万円の不足となります。退職金があることを考えると、このくらいの不足なら解消できそうです。

 ただし、この金額は、本当にギリギリの生活を維持するものです。家のリフォーム、旅行など、自分たちのライフプランにそって計算する必要があります。

貯金の計画を練る

 次に、現在の年収や借入額をもとに、毎月どのくらいを貯蓄に回せば、老後の資金が確保できるかを考えてみましょう。子どもがいる方は学費がかかることをふまえ、無理のない範囲で貯蓄できそうな最高額をはじき出します。

家計の見直しを行う

 最後に計画通りに貯蓄するため、家計の見直しを行います。その筆頭が、今や生活必需品ともいえるスマホです。キャリア系のスマホから格安スマホに切り替えれば、かなりの差額が出て、貯金に回すことができます。食費もぜひ見直したいところです。外食を減らす、ムダな買い物をしないようにする、広告をチェックして安いお店に行くなど、工夫できることは多々あります。

 その他、光熱費、嗜好品など、見直してみるとかなり節約できるはずです。ついコンビニに立ち寄って何かしら買ってしまうなどの行動も、この機会に見直してみることをおすすめします。

平均貯金額や借入額など、40代の貯金の現状についてお伝えしました。老後のお金がどのくらい必要かは人によって違うので、単純に平均値と比較することはあまり意味がないかもしれません。しかし、老後は確実にやってきます。まずは、今の貯蓄状況を踏まえつつ、自分にとって必要な額を割り出してみましょう。それにそって毎月の貯金額を決め、老後に備えることが大切です。

(マネラボ編集部)

※この記事は2019年5月22日にマネラボサイトで公開されたものです。

6月開催!3つのお金の増やし方とは(ファイナンシャルアカデミーサイト)

記事提供元