本日の注目通貨
ドル/円:為替条項が気になる
日米通商協議は8月まで持ち越されることになりました。トランプ大統領はすでに決着、あとは発表するだけと言っていますが、日本側は交渉はこれから本格化すると述べていて、かなりの隔たりがあります。もっとも米中貿易交渉でも同じ事が起きていました。トランプ大統領が「早く条件を呑め」と圧力をかけているのでしょう。
最大の問題は「為替条項」発動の可能性です。浅川財務官は「為替と日本の輸出の間にほとんど関連性はない」と発言しています。円安と日米貿易不均衡とは無関係といいたいのでしょうが、、アベノミクスのもとで日銀は異次元の低金利政策を続け、その結果円安になり輸出の業績が伸びたのは事実です。今更そんなことをいっても相手は納得しません。麻生財務大臣は、「為替条項などの話が出たことはない」と言っていますが、どうでしょうか…
天皇陛下に謁見して、大相撲をソファで観て、高級和牛ステーキ食べて、お礼かと思ったら、トランプ大統領が一言、「日本の貿易は信じられないくらい不均衡」。あげくに為替条項となったら、安倍首相の支持率も危うくなるでしょう。
クロス円:今週の予想レンジは134.47円から144.15円
ユーロ/円はこの日(28日)、121.99円まで売られて1月3日以来の安値をつけました。欧州議会選挙では、英国はブレグジット推進派が圧勝、イタリアとフランスでは極右政党が議席を伸ばしました。親ユーロ派の過半数は変わりませんが、英保守党やドイツのメルケル首相の党が惨敗していることは気になります。イタリアの財政問題も今後の懸念です。