3メガ銀行は、海外収益の拡大とユニバーサルバンク経営で高収益を稼ぐ

 3メガ銀行は、海外収益の拡大と、ユニバーサルバンク経営(証券・信託・リース・投資銀行業務などへの多角化)によって、高収益を保ってきたことがわかります。

 3行とも、以下の通り、海外収益の比率が高くなっています。

◆三菱UFJ FG
 2019年3月末時点で、海外貸出金の比率が、貸出金全体の42.8%を占めるまで拡大しています。低金利の長期化で、国内で預貸金利ざや(貸出金利と預金金利の差)が低下していることが懸念されていますが、海外では高い利ざやがとれています。前期の預貸金利ざやは、国内が0.8%、海外が1.34%です。
 前期の事業別営業純益に占める、グローバル事業(GCBとGCIBの合計)の比率は、30%に達しています。

◆三井住友FG
 2019年3月末時点で、海外貸出金の比率が、貸出金全体の22.4%まで拡大しています。三井住友銀行(単体)で、前期の業務粗利益のうち、国際業務が占める比率は39%に達しています。

◆みずほFG
 2019年3月期の下期平均残高ベースで、海外貸出金の比率が、貸出金全体の約33%まで拡大しています。前期の業務純益に占める海外事業の比率(グローバル・コーポレート事業のみでカウント)は、42%に達しています。

 このように、海外および多角化で稼ぐ力のある3メガ銀行は、日本の長期金利がゼロ%でも、高収益を稼いでいく力があります。