また、利食い売り圧力が一巡したことも相場を支援している。一時66ドル台にまで上昇したが、その後売り気が強まると、手仕舞い売りを急ぐ動きに拍車がかかった。上昇トレンドが長く続いた反動もあり、売り圧力はより強まった格好。これらの売りによる下げ過程で60.04ドルまで一時値を冷やしたが、節目の60ドルを割り込まなかったため、下げに一服感が強まったことも買い安心感につながっているとみられる。

 足元、62ドルを挟んでの売り買いの攻防が続いており、この揉み合いから放れた方へバイアスがかかりやすい状況にあると考えられる。直近にサポートされた節目の60ドルを下抜くと、一気に売りが膨らむ可能性がある一方、再び65ドル超えから上値を切り上げる可能性も残す。いずれにしても米中両国の出方で決まる公算が大きく、それに伴いリスク選好度が増すのか、それともリスク回避ムードが強まるのか、市場のムード次第だろう。

今週の予想

  • WTI    やや弱め 60.00-63.00ドル
  • BRENT    やや弱め 69.00-72.00ドル

 

▼併せて読みたい!

OPECプラスの減産、延長の可能性と知られざる実態