株価チャートの見方を覚えよう

──企業規模や業種である程度、除いたとしてもまだまだ多くの銘柄が残ると思うのですが、そこからはどのように絞っていくのですか?

  次は、高値の「更新状況」をチェックします。高値を更新するといっても、ほんの少しだけ更新するケースもあれば大きく更新するケースもあり、1日だけ更新して動きが止まってしまうケースもあれば、何日も更新し続けるケースもあります。ですから、そうした動きをチェックして候補を絞っていきます。要は値上がり幅の大きい銘柄や更新回数の多い銘柄を拾っていくわけです。当然、値幅制限いっぱいまで株価が上昇したストップ高の銘柄などは狙い目になります。1日の株価上昇率のランキングを掲載しているところもあるので、それらを参考にするのもいいでしょう。

──そうした株価の動きはチャートを見て判断するのですか?

 はい。1週間、1カ月、1年の株価の動きをグラフ化した株価チャートは、市場参加者の心理なども読み取ることができるので、どのように株価が動いていくのかを探る重要なツールといえます。

──具体的にはどんなところを見るのですか?

 単に株価がどう推移しているかだけでなく、いろいろなところを見ます。少し専門的になりますが、ブレイクするまでどれくらい保ち合い期間があったのか、その間の値幅はどうだったか、*カップウィズハンドルが形成されているか、ブレイク時に出来高も増えているかなど。それらを総合的に判断して大化けするかどうかを考えるわけです。

*カップウィズハンドル=株価チャートの一つのパターン。 コーヒーカップのような形のチャートを形成している 状態で、下降トレンドから上昇トレンドに大きく転換するパターンのこと。

──投資初心者には難しそうですね。

 ちょっと勉強すればすぐに理解できると思いますよ。中長期投資をメインとする人にはファンダメンタルズ派が多いと思いますが、テクニカル分析もできるようになれば効率がぐんと上がるはずです。株価チャートを読むのはテクニカル分析の基本ですから、ぜひ身につけてほしいですね。