マンション・ブームにはピークアウトの兆しも

 バブル時(1990年)に6,000万円まで上がった首都圏マンションの平均販売価格は、バブル崩壊後4,000万円くらいまで下がって安定しました。4,000万円は、世帯年収800万円の家庭にとって年収の5倍で、買いやすい価格と言われていました。

 ところが、2013年からのブームで、販売価格は5,000万円を超え、6,000万円に達しています。バブル時の水準まで上昇したため、これから需要が縮小する懸念が出ています。

 一方、都心オフィスビルの賃料は、上がってきたと言ってもまだ坪あたり2万円強です。不動産ミニバブルと言われた2007年の水準を超えていません。元祖バブルの1990年には、坪当たり10万円の物件もあったことを思えば、今の賃料が過熱しているとは言えません。

 私は、オフィス市況に過熱感はないが、マンション市況は過熱しており、注意が必要と考えています。