過去20年の半導体サイクル振り返り

 過去20年のシリコン・サイクル(半導体産業の好不況サイクル)を簡単に振り返ります。まず、過去20年の世界半導体出荷額と、SOX指数(米国の半導体株価指数)の動きを見てください。そこに、過去20年のシリコン・サイクルが表れています。

世界半導体出荷金額(3カ月移動平均):1998年1月~2018年12月

出所:SIA(米国半導体工業会)より作成


SOX指数(米国半導体株価指数)の推移:1998年1月~2019年2月(12日)

出所:ブルームバーグより作成

 ITバブルと言われた1999年にも、半導体の大ブームがありました。この頃の半導体の主用途は、パソコン(PC)でした。20世紀には、PCの成長とともに半導体産業も成長しました。PC買い替えサイクルが、シリコン・サイクルを形成していました。

 1999年には、インターネットの登場でPCの成長期待が異常に高まり、株式市場でIT関連株や半導体関連株が、異常な高値まで買われました。ところが、後から振り返ると、それはバブルでした。2002年には、IT需要が大きく落ち込み、ITバブル崩壊不況が起こりました。

 その後、半導体産業は、長期停滞局面に入りました。PCの成長がなくなったことが影響しました。2008年にリーマンショックが起こると、さらに落ち込みました。

 ただ、後から振り返ると、そこから、半導体業界の大復活が始まっています。