夫婦でダブルiDeCo、ダブルNISAなら、「元本2,700万円」「運用益を加味して4,000万円」も夢ではない

 元本ベースでは

 iDeCo:月2.3万円×20年=548万円が2口座(月167円の口座管理手数料を引いてある)
 NISA:年40万円×20年=800万円が2口座

 なので、元本合計でも2,696万円が確保できます。iDeCoは特に、所得税住民税の軽減効果がありますから、税率が掛金の20%としても、夫婦合計で220万円を納税せずに、老後資金へ転化したともいえ大変お得です。

 最終的な受け取り額は、運用収益がどれくらい乗ってくるかにもよりますが、夫婦の4口座の合計で20年後の受け取り額は下記の通りになります。

 年0.5%  2,835万円
 年2.5%  3,493万円
 年4.5%  4,360万円

 iDeCoやつみたてNISAでは投資信託ベースの運用になりますし、インデックスファンドをコアにした投資戦略を選択することが多いので、年10%のような高利回りを設定した試算を行うべきではありません。

 しかしある程度のリスクを取っておいたほうが運用益非課税のメリットも得られますし、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)レベルの分散投資を行ったとすれば4.5%は決して不可能な夢ではないと思います。

 なんと45歳からでも3,000万~4,000万円の資産形成のチャンスは残されているのです。

 

これに厚生年金と退職金が加われば、あなたの老後の不安はほとんどなくなる

 あなたがもし片働き(会社員と専業主婦)の家庭であれば月22万円程度の公的年金が、共働き(夫婦とも正社員)であれば月30万円ほどの公的年金が期待できます。15%くらいの目減りを織り込む必要があるといっても基本的な家計のやりくりをする予算は死ぬまで国が保障します。これだけでも経済的安定がずいぶん確保されます。

 また正社員としてある程度長く働いていた場合、多くの会社では退職金があります。モデル水準は各社それぞれですが、仮に1,000万円ずつ共働き夫婦がもらえば、ダブルNISA、ダブルiDeCoに加えて2,000万円が上乗せされます。

 雑誌などの特集では、老後に向けて3,000万円といった目標が提示されますが、ダブルNISA、ダブルiDeCoを45歳からがんばれば、老後の安心はかなり確保されるといえます。

 課題はむしろ運用より、その原資の確保です。子どもの学費や住宅ローン返済を続けながらがんばるわけですから、しっかり家計管理を行うこと。そして可能なら少しでもキャリアアップを目指すことです。特に非正規雇用の人については正社員への転職をあきらめずチャレンジすると、一気に貯蓄余力も高まります。

 子どもが大学生のときは満額積立できず減額することはあるでしょうが、その時期も積み立てをゼロにはせず、継続してみてください。

フォースと共にあらんことを(May the Force be with you)」とスター・ウォーズでは言いましたが、これをまねれば今回のまとめはこんな感じです。

“iDeCoとNISAの力が共にあらんことを!”

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