本日の注目通貨

ドル/円:ドル全面安

 水曜日(30日)のドル/円はNY市場で急落、2週間ぶりとなる108円台へ一時突入しました。

 FOMC(米連邦公開市場委員会)前のマーケットは、明日(1日)の雇用統計が良いとの期待もあってドル高に動き、ドル/円は109.74円まで上昇。FOMCが慎重になるのは想定内だとして警戒感も薄れていました。ところが、FOMCの決定は想定以上に弱気な内容で、マーケットではドルが全面安の展開。ドル/円は108.81円まで売られました。

 FOMCの声明文からは、利上げを示唆する文言が削除され、「政策決定(利上げ)を辛抱強く(待つ)」に差し替えられました。記者会見のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長はさらに慎重で、「利上げは終了したのか?」との質問にも反論しませんでした。

 利上げは「今後の経済指標次第」という条件は生きているものの、よっぽど上向かない限り、FOMCは政策金利を据え置き続けることになるでしょう。

 ドル/円は108円まで下落していますが、現在行われている米中通商交渉に大きな進展があったならば、一転してドル買いが強まることも考えられるので、注意したいと思います。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ユーロ/ドル:1.15ドル台へ

 FRBのハト派転向はドル全面安を招き、ユーロ/ドルは急上昇。今月11日以来の1.15ドル台をつけました。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成