「石油製品」投資の注目ポイント

 

「石油製品の消費増加=価格の上昇の要因」ですが、価格変動要因は消費だけではありません。「消費」と対の関係にある「供給」にも、同時に目を向ける必要があります。以下は、世界の石油の供給量と消費量の推移です。この場合の「石油の供給量」とは、2次供給を含む原油生産量に再生可能な液体燃料の生産量の合計で、石油の消費量とは石油製品の消費量の合計です。(図左の供給と右の消費)

 消費量(オレンジ線)は小刻みに増減しながら増加しています。同時に供給量(青線)も増加しています。この供給と消費のバランス、つまり需給バランス(供給-消費)はグラフのとおりです。

 2018年9月から11月まで、3カ月連続で供給過剰だったことがわかります。供給過剰は、2014年後半から2016年初頭までの原油価格の急落・低迷(いわゆる逆オイルショック)の主因とされ、今後も、消費と供給の両方を考慮した需給バランスに注目することが必要です。