売買代金ランキング(5銘柄)
1 サンバイオ(4592・東証マザーズ)
月初1日、リードパイプライン「SB623」が外傷性脳損傷を対象にした日米フェーズⅡ試験で好結果を示したと発表。このニュースを受け、翌日から4日連続でストップ高に。試験結果を受け、国内証券でも目標株価を劇的に引き上げる動きが相次ぎました(1,420円→7,800円、2,300円→8,800円など)。
時価総額は4,000億円を超え、トップに君臨していたメルカリを抜いたのが26日。11月末時点のマザーズ指数におけるウエイトは「9.6%」になり、2位のメルカリ(6.8%)と6位のそーせい(2.9%)の合算分にも相当する存在に。新興株市場にとっても、マザーズ指数にとっても、真の中核銘柄となりました。
2 ALBERT(3906・東証マザーズ)
(個人投資家に影響力のあるインフルエンサーが、SNS上で頻繁に推奨している形跡もありますが、)前月に続いてトヨタ自動車や東京海上日動火災保険との資本提携による受注拡大への期待が買いストーリーに。
今年最大の出来高となった10月2日高値14,470円も、28日の取引時間中にブレイク成功。ここから上げが加速したことを見ても、順張り型の短期資金を巻き込んでいるものと見られます。信用買い残が発行済み株数に対して10%を超えた状態で株価が高止まりしており、株価が逆流し始めると下方向に加速しやすそうな銘柄ではありますが…(と見られつつ、半年以上も上がり続けています)。
3 メルカリ(4385・東証マザーズ)
注目された8日の第1四半期(7~9月期)の決算発表は、市場の予想通りで28億円の最終赤字に。フリマアプリ「メルカリ」の国内流通総額は順調に拡大しても、広告宣伝費が響いて赤字…これ、誰に聞いてもそう思ってましたよね。その通りの数字を発表。非開示の通期見通しも相変わらず非開示、これも想定通り。
まさにコンセンサス通り、何も驚きがなかったことで、空売りしていた海外ヘッジファンドが買戻したことが翌9日の急騰理由と見られます。その後にあっさり下落したところを見ても、買戻し以外の買い手が乏しいとしか表現しようがありません。
4 ジャストプランニング(4287・ジャスダック)
19年10月の消費増税時に、キャッシュレス決済でポイント還元(しかも5%)するという増税対策を政府が提言。国策テーマとして“キャッシュレス”の注目が集まるなかで、19日に観光自治体と連携してキャッシュレス化を進めると発表。
これで急騰したところで、22日には独自のスマホオーダーシステム「プットメニュー」が丸井の「エポスカード」に対応したと発表。複数の材料が乗ったことで、旬のテーマを持つ関連株の小型銘柄として人気化しました。「プットメニュー」は面白いシステムですので、ぜひホームページでチェックしてみてください。普及すれば画期的!
5 UTグループ(2146・ジャスダック)
昨年株価が3.4倍になったUTグループ。機関投資家の支持が高い同社株ですが、11月はスピード調整しました。これは、11月に米国でも「割高化していたGAFA(アルファベットやアマゾンなど)を機関投資家が一斉に外した」と言われていますが、それと同じ性質の売りと推測されます。中小型株ファンドによる売りでしょう。
8日に発表した中間期(4~9月期)決算後に急落しましたが、決算内容が失望的だとは到底思えません。決算発表後のリアクションについても、一部国内証券が「過剰反応」と指摘。外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正の恩恵を受け、外国人技能実習生事業が拡大する余地も大きいといえそうです。