手数料も積もれば山となる。コストを軽視するべからず
──ほかにファンドを選ぶうえでこだわりはありますか。
できるだけ信託報酬が安いファンドを選ぶということですね。信託報酬はファンドを保有している間、支払わなければなりませんから、とくに長期間保有する場合はしっかりチェックする必要があります。ヘタをするとリターンがあっても信託報酬で相殺されるなんてことになりかねません。
──インデックスファンドの手数料は年々下がっています。今持っているファンドより信託報酬が安いファンドが発売されるということもあると思うのですが、その場合は乗り換えるのですか。
基本的には乗り換えます。ただ、どこか1社が信託報酬を下げると他社も追従するケースが多いんです。そのため、結果的には乗り換えないということもよくあります。それと、新しいファンドに乗り換える場合でも、もともと持っていたファンドを売却しないことも多いですね。
──そうなんですか。
売却すると税金がかかりますよね。それを考慮すると多少、信託報酬が高くても持っていたほうがトクだったりするんです。もちろん追加購入はしませんが。
──売却して信託報酬の安いファンドを買えば信託報酬の支払いは少なくなるが、売却時に支払う税金を加味すると、必ずしもトクとは限らないということですね。
その通りです。
──そうなると同一指数連動のファンドを複数持つことになりますよね。
古いファンドを売却しないわけですから当然そうなります。実際、投資対象は日本株、先進国株、新興国株の3つですが、ファンド数でいうと10種類を超えます。
■吊ら男さんが所有するファンド一覧
──たくさんファンドを持っていて不都合はないのですか。
いや、特にないですね。強いて言えばブログに公開している収支の計算が少し面倒なくらい(笑)。
──では、これからも保有し続ける?
国が景気対策などで税制優遇措置を設けることがありますよね。「今年度に限って500万円までは税金を免除します」なんてことがあるかもしれない(笑)。その時はまとめて売却するかもしれません。