日本食レストラン拡大には3つの理由がある
北米のみならず、世界的に日本食レストランが広がりを見せている背景は、以下3点と考えられます。
(1)アジア地域の所得水準が高まった
(2)日本食のバリエーションが増加した
(3)日本を訪れた観光客が日本通化している
(1)アジア地域の所得水準が高まった
所得水準の上昇を背景に、アジア地域の人々は外国料理をひんぱんに楽しむようになりました。彼らにとって日本食は自国の食文化と似ている部分もあるため親しみを持ちやすく、外食候補として日本食は気軽に選ばれていると考えられます。
(2)日本食のバリエーションが増加した
近年は、ラーメン屋やうどん屋などさまざまなジャンルの専門店が世界に出店しています。メニューに特徴があり、おしゃれな店舗であることも多く、メニュー価格が寿司店ほど高くありません。このようなレストランが人々を惹きつけ、日本食を楽しめる機会を増やしています。
米国で出されているラーメン
(3)日本を訪れた観光客が日本通化している
海外の観光客は訪日をきっかけに日本食に対する興味を深める傾向があります。観光庁が日本訪問者へ「次回したいこと」をヒアリングしたところ(複数回答)、「ショッピング」や「自然・景勝地観光」を抜いて、「日本食を食べること」が1位になりました。
また、米テレビ局CNNのウェブサイトには、「日本は食のワンダーランド」というニュアンスで、以下のような日本食メニューが、東京のお勧めレストランと共に紹介されていました。紹介されているメニューは幅広く、日本料理に対する興味、関心が高まっていることを伺わせます。
CNNは幅広い日本食メニューを紹介「私達が愛する25の日本食-天ぷらから味噌まで」
タコライス(タコスの具材をご飯に乗せた沖縄県発祥の料理)
今後も世界の日本食レストランの数は堅調に拡大していくでしょう。アジア系の人々をはじめ日本食に対する関心が高まっており、出店する側も、さまざまな日本食のジャンルを提供して需要を促進しているためです。
この流れに乗るべく、日系の外食企業でも積極的に海外展開をしているところがあります。例えば以下3社です。