今回は「鶏肉関連国」に注目

 2018年6月6日の「牛肉」、7月20日の「豚肉」に続き、今回は「鶏肉」について、生産国・輸出国・輸入国・消費国の状況を探ります。※本レポートでは食用に飼育された“ブロイラー”を鶏肉と定義しています。

 世界全体の牛肉、豚肉、鶏肉の消費量を見ると、いずれも増加傾向にあるのですが、増加の勢いには濃淡があります。

図:世界の食肉消費量(種類別) 単位:千トン

出所:米農務省(USDA)のデータより筆者作成

 牛肉は1970年代後半に豚肉に消費1位の座を明け渡し、1990年代後半に今度は鶏肉に追い越され最下位となっています。

 豚肉は1位を守り続けています。その豚肉を追うのが鶏肉です。

 鶏肉は、伝統的、あるいは宗教的な理由で食される地域・国があります。また、ヘルシー志向の高まりにより鶏肉の輸入を拡大させている国もあります。一方で、2000年代に入り、鳥インフルエンザが流行したことで輸出が減少した国もあります。

 世界全体として、どの国で鶏肉が消費されているのか?そして、その国の消費をまかなうためにどの国で生産されているのか?輸出や輸入の状況はどうなっているのか?

 今回は改めて鶏肉のデータを確認してみようと思います。