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 大手旅行代理店のJTBは毎年ゴールデンウィーク(『GW』)を前に、旅行動向調査の結果を発表しています。今年で50回目となる調査は、4月25日~5月5日の間に1泊以上の旅行に出かける人を対象に実施され、人気の旅行先や支出動向などが盛り込まれています。消費者心理を測る指標のひとつとして有用です。明日から始まる今年の『GW』は日並びの良さもあり休暇取得もしやすかったようで、旺盛な消費が期待されます。

 

【ポイント1】国内旅行人数は過去最高を更新

総旅行消費額は2001年以来の1兆円超となる見込み

 JTBが4月10日に公表した「2018年ゴールデンウィークの旅行動向」によると、『GW』の総旅行人数は前年比+1.0%の2,443万人と増加する見込みです。内訳を見ると、国内旅行は同+1.0%の2,384万人と過去最高を更新し、海外旅行も同+0.7%と増加の見込みです。今年は、4月の3連休と5月の4連休があり、5月1日と2日に休暇が取得できれば最大9連休となるなど日並びが良く、旅行に出かけやすいようです。
 総旅行消費額は同+2.8%の1兆174億円と、2001年以来の1兆円超となる見込みです。内訳をみると、国内旅行は同+2.7%、海外旅行は同+3.4%と海外旅行の方が伸びが高くなっています。旅行平均費用は、国内旅行が同+1.7%の36,200円、海外旅行が同+2.7%の264,000円と、こちらも海外旅行の方が伸びが高くなりそうです。

 

【ポイント2】海外旅行先では欧州が復調

国内旅行先では関東や東北が人気

 今年の人気の旅行先は、国内旅行先の割合を見ると、関東が22.0%を占めて最も多く、次いで東北(14.5%)、中国・四国(11.0%)となっています。

 海外旅行先を人数別に見ると、香港やシンガポールなどが増加する見込みです。また欧州は、前年比+8.9%と最も高い伸びが見込まれているなど、復調傾向にあります。地域としては、アジアが全体の6割強を占めています。

 

【今後の展開】景気拡大や働き方改革の影響から、より休みやすい『GW』へ

 調査項目の「昨年と今年の『GW』の違い」では、「昨年よりも収入が増えた」との回答が16.5%と、前年比8.2%ポイント増加しました。また、「昨年より休みが取れそうにない」との回答は7.7%と、同▲5.8%ポイント減少しました。景気拡大や働き方改革の影響により、収入が増加したり、休暇が取りやすくなっているようです。旅行でのリフレッシュや、自宅でのんびり過ごすなど、過ごし方は様々ですが、『GW』での休息が明日への活力となりますように!