クイズの正解:日本マクドナルドとニトリ
クイズの正解は
【1】日本マクドナルドHD(2702)と
【5】ニトリHD(9843)
です。
日本企業全体で見ると、円高は業績にマイナスですが、この2社は、円高が業績にプラス寄与します。これからさらなる円高が進む可能性もあることを考えると、このような円高メリット株をポートフォリオに少し入れておいても良いと思います。
一般的に、輸入産業は、円高になると輸入コストが低下するのでメリットを受けます。小売業や外食業は、「海外から輸入して、国内で販売する」ビジネスモデルをとっていることが多いので、円高がメリットとなることもあります。
【1】日本マクドナルドHDは、米国産牛肉を輸入して、食材として使っているので、円高になるとメリットを受けることがあります。
【5】ニトリHDは、中国などで生産した家具や住居製品を輸入して販売しているので、円高になるとメリットを受けることがあります。
「受ける」と言わないで「受けることがあります」と言うのには理由があります。「円高還元セール」のようなことをして、円高によってコストが下がった分、値下げしてしまうと、円高メリットが出ないこともあります。厳しい競争にさらされているスーパーマーケットや外食業では、円高になっても、値下げが広がってメリットがほとんど残らないことがあります。
日本マクドナルドやニトリは、競争力が高いので、円高メリットが残ると考えられます。ただし、一部が値下げに回る可能性はあります。
日本マクドナルドやニトリは、これまで円安によって輸入コストが上昇するデメリットを受けてきました。日本マクドナルドは値上げによって円安のデメリットを減少させていました。
以下3社は、円安メリット株です。円高になると、業績にマイナス影響を受けます。
【2】セブン&アイHD(3382)
【3】トヨタ自動車(7203)
【4】三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
3社の共通点は、米国など海外で稼ぐビジネスモデルを確立していることです。海外で稼ぐ、ドル建ての利益の円換算額が、円安だと膨らみ、円高だと縮小します。
海外で1億ドルの利益を稼ぐ会社を例にとって説明しましょう。1ドル=100円の時は、1億ドルの利益は100億円になります。円安が進み、1ドル=150円となると、同じ1億ドルの利益は150億円になります。日本企業は、円建てで決算を発表するので、円安によって海外の利益は増益となります。逆に円高が進むと、減益となります。
セブン&アイHDは、米国セブンイレブンのドル建て利益が大きいので、円安がメリットとなります。円高になると、米国の利益の円換算額が縮小するので、マイナス影響を受けます。
セブン&アイHDは小売業なので、国内のセブンイレブンには、ある程度円高メリットもあると思われます。ただし、それを上回るマイナス影響が米国の利益の円換算額の減少から生じると考えられます。
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