増配による一段の配当利回り向上が期待される銘柄群
今後、3月期本決算企業の7-9月期決算発表が本格化してきます。業績上振れに伴う増配、株主還元強化に伴う増配のアナウンスなども多くなってくる可能性があります。
米長期金利の先高観が残る中でバリュー株への関心も高まりそうな中、増配に対する反応は強くなってくる公算も大きいでしょう。
とりわけ、全般的に株主還元向上への意識が高まっている中、配当性向が低水準なままの企業は政策の修正を迫られてくるものと考えられます。
下表は、配当利回りが2.5%以上と現在でも高水準の配当利回りとなっている銘柄の中で、第1四半期の進捗率が高く、かつ、配当性向の低い銘柄をスクリーニングしたものです。
配当性向の引き上げによる増配余地、業績上振れに伴う増配余地がともに大きい銘柄といえ、増配による一段の配当利回り上昇が期待できる銘柄と位置付けられます。
増配が見込める業績好進捗・低配当性向銘柄
コード | 銘柄名 | 会社予想配当利回り | 株価 | 時価総額 | 配当性向 | 純利益進捗率 |
---|---|---|---|---|---|---|
9104 | 商船三井 | 8.47 | 6,490.0 | 7,829 | 19.7 | 31.1 |
5021 | コスモエネルギーHD | 3.25 | 2,459.0 | 2,085 | 16.7 | 69.8 |
8253 | クレディセゾン | 3.09 | 1,455.0 | 2,698 | 19.3 | 30.8 |
3941 | レンゴー | 2.75 | 874.0 | 2,369 | 19.8 | 41.1 |
5706 | 三井金属鉱業 | 2.54 | 3,345.0 | 1,917 | 13.1 | 50.7 |
注:会社予想配当利回り、配当性向、純利益進捗率の単位は%、時価総額の単位は億円。株価は2021年10月15日終値、単位は円。 |
銘柄選定の要件
- 予想配当利回りが2.5%以上(10月15日終値ベース)
- 3月期本決算
- 予想配当性向が20%未満
- 第1四半期純利益進捗率が30%以上
- 時価総額が1,000億円以上
※純利益進捗率…通期の純利益の予想に対する達成率。