米国高配当株3:フェデレーテッド・ヘルメス(FHI)
世界中の投資家に幅広い資産クラスの投資商品を提供する投資運用会社です。
米国のミューチュアル・ファンド・マネージャー上位12社の1社であり、ESG(環境・社会・企業統治)アドバイザリービジネスのリーディングカンパニーでもあります。
時価総額は31億ドルで、日本円で約3,500億円となっています。
事業の注目ポイント
事業は投資運用事業(investment management business)単一事業で構成されています。
その中で、売り上げの中心は投資助言料(Investment advisory fees)で、続いて管理サービス料(Administrative service fees)、その他サービス料(Other service fees)となります。
投資運用事業では、投資信託(Mutual Funds)、変額年金基金(Variable Annuity Funds)、私募投資信託(Private Funds)などさまざまな投資サービスを顧客に提供しています。
また、フェデレーテッド・ヘルメスの管理する資産残高は毎年増え続けており、今後もESG投資を強みとする同社へのさらなる資金流入が期待されます。
競合他社
競合他社として、世界的な投資戦略を提供する投資管理会社であるアーチザン・パートナーズ・アセットマネジメント(APAM)、持株会社でグローバルな多角的資産管理会社であるブライトスフィア・インベストメント・グループ(BSIG)などがあります。
株式の注目ポイント
株価は昨年の高値まで回復していません。
また、配当は1998年のIPO(株式の新規公開)以来、毎年出し続けており、減配は一度もありません。
昨年から、総運用資産は上昇していますが、直近の決算で業績が市場予想に届かなかったことで株価が下落しました。
一方で、自社株買いも進めており、株価の下落幅を抑える要因になっているようです。
業績動向
2021年7月29日開示の四半期決算では、EPS・売上高ともに市場予想を下回りました。
要因として、2023年4月より英国が法人税を引き上げることにより、会計上の影響が出たことなどがあります。
しかし、事業の中心であるフェデレーテッド・ヘルメスが運用するエクイティファンドの半数が同業他社のパフォーマンスを上回って推移しており、今後も継続した資金流入が期待され、これによる今後の業績回復と株価上昇が期待されます。
次回2021年10月28日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。
注意点
長期金利上昇に伴うエクイティマーケットからの資金流出の際には、運用するファンドが大きく影響を受ける可能性があり、こういったリスクがある点には注意が必要です。
株価動向、配当利回り
配当:1.08ドル
配当利回り:3.27%
株価:33.02ドル(約3,800円)
権利落ち日は11月上旬予定(権利実施は11月中旬予定)です(2021年10月18日時点で未確定。2020年11月配当を参照)。
配当は1.08ドル、配当利回りは3.27%、株価は33.02ドルで約3,800円から購入できます(2021年10月15日時点)。
2018年以降の最高値は35.96ドル、最安値は12.55ドルです(終値ベース)。