米国高配当株2:ファーストエナジー(FE)

 オハイオエジソンなど、複数の配電会社を傘下に抱える持ち株会社です。時価総額は173億ドルで、日本円で約1兆8,300億円となっています。

事業の注目ポイント

 複数の合併を行ったことで事業を拡大してきました。それに伴い米国中西部および中部大西洋岸地域の600万人の顧客にサービスを提供する、米国最大級の公益事業を行う民間企業となりました(米国最大の投資家所有=投資家所有のIOU[公益事業]は、公益事業として機能する民間企業)。主要事業は配電(regulated distribution)なので、参入障壁の高いビジネスモデルとなっています。

株式の注目ポイント

 配当についてはリーマン・ショック時にも無配にしていませんが、株価はコロナ禍前の水準には戻っていません。新型コロナの影響もありますが、同社に関係した大型の贈収賄事件があり、これが株価の回復を遅くしています。株価の回復には時間がかかりそうですが、事業は比較的安定しています。この株価が大きく下落した局面で、長期的な投資として保有を検討してもいいと言えるかもしれません。

業績動向

 2020年7月23日開示の四半期決算では、売り上げは市場予想を下回りましたが、EPS(1株当たり利益)は市場予想を上回りました。次回10月30日の開示の四半期決算でも売り上げ・EPSともに大幅な伸びを予想しており、現在のところ、贈収賄事件の業績への影響は少なそうです。

注意点

 新型コロナの影響が長引いたときの電力需要の低下が一番の懸念です。経済活動は回復してきていますので、今後の需要回復に期待したいところです。

株価動向、配当利回り紹介

配当:1.56ドル
配当利回り:4.9%

この銘柄の権利落ち日は、11月5日です。 
配当は1.56ドル、配当利回りは4.9%(2020年10月20日時点)です。
株価は31.83ドルで約3,400円から購入できます(1USD=106円で計算)。2017年からの最高値は52.27ドル、最安値は27.09ドルとなっています(終値ベース)。