【今日のまとめ】
- ダウ・ケミカルはシェール・ブームの恩恵をこうむる反面、ドル高で苦しんでいる
- プラクセアーは幅広い顧客に産業用ガスを提供している
- エア・プロダクツ&ケミカルズの業績は比較的安定している
- エアガスの業績にはとりわけ安定感がある
- FMCは農業向けビジネスのばらつきが気になる
化学セクターの概観
化学セクターは製品を加工する大がかりな施設を必要とするため、一般に損益分岐点が高いです。原料となるものはその企業によって異なりますが、ダウ・ケミカルのように石油や天然ガスが原料となる場合、それらの原料の市況にマージンが左右されます。
商品はコモディティである場合が多く、差別化が難しいです。製品を届けるネットワークや顧客企業の施設に隣接したファリティを持つことがしばしば必要となります。
産業用ガスは顧客からの需要が安定している場合が多く、業績が予想しやすいです。
代表的な企業には、下のような会社があります。
| 銘柄 | コード | 事業内容 |
|---|---|---|
| ダウ・ケミカル | DOW | 総合化学 |
| プラクセアー | PX | 産業用ガス |
| エア・プロダクツ&ケミカルズ | APD | 産業用ガス |
| エアガス | ARG | 産業用ガス |
| FMC | FMC | 殺虫剤、除草剤 |
ダウ・ケミカル
ダウ・ケミカル(ティッカーシンボル:DOW)は世界第2位の総合化学会社です。同社はプラスチック、先端素材、農業科学など数々の製品を作っています。
同社の製品を作る際の原料は石油の比率が高く、その関係でシェール・ブームによる原油安は同社にとって材料コストの軽減につながります。
同社の商品別売上構成は次のようになっています。

また地域別売上構成は次の通りです。

海外比率が高いので、昨今のドル高は同社にとって逆風となっています。
同社の業績は以下の通りです。

- 【略号の説明】
- DPS 一株当たり配当
- EPS 一株当たり利益
- CFPS 一株当たり営業キャッシュフロー
- SPS 一株当たり売上高
プラクセアー
プラクセアー(ティッカーシンボル:PX)は産業用ガスの大手です。窒素、酸素、水素などを作っています。半導体、飲料、医療など世界の幅広い顧客を相手にビジネスをしています。
同社は次のような顧客に対して産業用ガスを提供しています。

製造業は金属の切断、溶接、ガラス加工、自動車製造などの過程で同社のガスを使います。金属には鉄鋼業、ステンレス・スチール、金属加工などが含まれます。エネルギーでは石油精製、天然ガスのフラッキングなどに使われます。食品では冷凍、飲料向け炭酸などで同社のガスが活躍します。
同社は世界で事業展開しています。

同社のサービス別売上構成は以下の通りです。

プラクセアーの業績は比較的安定しています。

エア・プロダクツ&ケミカルズ
エア・プロダクツ&ケミカルズ(ティッカーシンボル:APD)は産業用ガスのメーカーです。ヘリウム、水素などが得意で食品、医療、半導体、エネルギー産業などに顧客を持っています。
同社の部門別売上構成比は下のパイチャートのようになっています。

同社の部門別利益構成は次のようになっています。

エア・プロダクツ&ケミカルズの業績は下のようになっています。

エアガス
エアガス(ティッカーシンボル:ARG)は特殊ガス、産業用ガス、ガスボンベのレンタルなどを行っている会社です。またドライアイスを販売しています。
同社の二酸化炭素とドライアイスは主に食品加工業者、フードサービス業、薬品会社、スーパーマーケットを顧客としています。全米に14か所のドライアイス工場を持っており、全国へ出荷できるネットワークがあります。
エアガスは米国最大の亜酸化窒素メーカーです。これは麻酔、歯科、エレクトロニクスの製造工程などで使用されます。
アンモニアは公共セクター、化学プロセス処理、商業向け冷凍施設、浄水場、金属加工などで使用されます。
エアガスは各種冷却剤を作っています。大型施設向け空調システムなどが顧客になります。
同社のガスの需要先は景気に比較的左右されない顧客が多いため業績は安定しています。
同社の決算の〆は3月末です。従って下のグラフで2015年とあるのは2015年3月で〆た過去1年間の業績を指します。

エアガスの配当は安定的に成長しており今後も増配余地があります。
FMC
FMC(ティッカーシンボル:FMC)は農業向け製品を中心とした化学メーカーです。
同社の部門別売上高ならびに利益は下のグラフのようになっています。なお農業部門は殺虫剤、除草剤、防カビ剤から成っています。医薬・食料は錠剤の素材などです。鉱物は主にリチウムです。

農業部門の売上は作付けの状況に左右されます。長期で見れば年率平均7~11%程度成長すると思われますが、単年度では成長にばらつきがあります。

農業部門の製品別売上構成は下のようになっています。

地域別では南米が一番大きいです。

FMCの業績は次のグラフのようになっています。






















































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