11年6月中間期

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
02342 京信通信系統控股有限公司(コンバ・テレコム・システムズ)  7.24 HKD
(07/21現在)
 株価
 企業情報
 チャート

京信通信株は7月中旬に大幅に売られる展開となったが、BOCIは市場の反応を疑問視し、通信キャリアによる下期の設備投資の拡大が通信設備銘柄の再評価につながる可能性を指摘している。また、同社の現在株価が2012年予想PERで10倍以下と、ヒストリカル平均レンジを下回る水準にあることに言及。予想PER14倍をあてはめる形で目標株価をやや引き下げながらも、株価の先行きに対して強気の見通しを継続している。

BOCIは株価急落の後に同社のコンファレンスコールに参加し、その結果、2011年、12年の予想純利益をそれぞれ7%、3%下方修正した。製品構成の一時的な変更やストックオプションに絡む一般管理費の増大で、上期の利益成長率が従来予想を下回る見通しとなったため。また、これに伴い、同社業績に関して以下の見通しを示した。

チャイナ・モバイル(00941)向けの基地局屋外アンテナ販売が予想を上回る伸びを示す中、売り上げ伸び率は20%超の水準を維持する見込み。

11年上期の粗利益率は製品構成の一時的な変化を受け、前年同期の37%から36%に後退する可能性が高い。利益率の低いアンテナ販売収入の売上構成比が上向く見通しとなったことが理由。

11年上期の増益率は前年同期比14.5%の健全な水準を維持する見通し。また、下期には同27%への加速が見込まれる。

BOCIは通信キャリアの設備投資が下期に上期比82%の伸びを示す可能性を指摘している。情報・工業化部(MIIT)の報告書によれば、1-5月の設備投資は前年同期比30%増の784億元。ただ、その後6月にはキャリア各社が新規の設備投資プロジェクトを始動させ、チャイナ・モバイルによるPON(パッシブオプティカルネットワーク)敷設や、チャイナ・テレコム(00728)の大型FTTx(光ファイバー利用の高速データ通信ネットワーク)敷設などが始まったという。仮に6月単月の設備投資が1-5月並みの前年同月比30%の伸びにとどまった場合、上期の投資総額は1189億元にとどまり、キャリア各社が年初に示した設備投資予算に占める上期実績の割合は36%に相当する計算。こうした点から、BOCIは当初予定通りの設備投資が実行された場合、下期には前期比82%の伸びが期待できるとしている。

また、同社だけでなく中国通信服務(00552)など、国内依存度の高い通信設備ベンダーの利益見通しを楽観視している。