11年3月本決算は22%増益、IT市場の成長が追い風

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00861 神州数碼控股有限公司(デジタル・チャイナ)  13.26 HKD
(06/17現在)
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デジタル・チャイナの2011年3月本決算は、売上高が前年比13.2%増の568億HKドル、純利益が同22%増の10億500万HKドルだった。粗利益率は6.89%。キャッシュポジションは30億HKドル、負債比率は前年の41%から32.6%に改善した。地方自治体向けのICカード事業「スマートシティ」プロジェクトには多くの都市が興味を示しており、短期的な貢献は見込めないものの、契約先の拡大とビジネスモデルの成熟に従い業績をけん引する成長エンジンになるとBOCIは期待している。株価は現在、12年予想PER12倍の水準。BOCIはSOTP(Sum of the Parts)方式に基づき目標株価を同15倍に設定し、今後の株価に対して強気見通しを継続している。

IT製品販売部門の売上高は前年比18.5増の269億1800万HKドル。PCサーバー、IT製品、周辺機器の売り上げは同30%増に達した。デスクトップおよびノートパソコンの売上高は同7%増となった。直販需要に対応し、小売店の「@ポート」を400店以上開設する計画。このうち1-3級都市への出店は10%にとどめ、地方都市への進出を積極化する。

システム部門の売上高は前年比9.1%増の138億2300万HKドル。利益率の高い通信機器の売り上げが同21.54%増と好調で、部門売上高の36%に貢献。これによりEBITマージンは4.3%に達した。

サプライチェーン部門の売上高は前年比14.2%増の100億2100万HKドル。特に家電チェーンでのサービス「チェーン・エレクトロニクス・ストア」事業が50%の増収を達成した。

サービス部門は、金融セクターで7件の新規クライアントを獲得する快挙を成し遂げた。過去4年間の金融クライアントの新規契約は6件にとどまっていた。通信セクターは引き続き好調を維持。停滞していた政府機関も12年度から回復が見込まれている。「スマートシティ」プロジェクトは6都市と契約を交わし、57都市が検討段階にあるという。