10年6月中間期に30%増益、利ざや改善傾向の持続を予想

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
03328 中国交通銀行(バンク・オブ・コミュニケーションズ) 8.61 HKD
(08/19現在)
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中国交通銀行の2010年6月中間決算は、純利益が前年同期比30.1%増の203億5700万元に達し、BOCIの予想水準をほぼ達成した。4-6月期には純利ざや(NIM)が前四半期比5ベーシスポイント上昇する一方、コストが増大。その結果、4-6月期の純利益は前四半期を下回った。BOCIはこの先、予想を上回る同行の収益増には期待しにくいとしながらも、基本的に業績堅調が続くとの見方。同行株価の先行きに中立的な見方を継続している。

純利ざやは1-3月期に前四半期比で低下した後、4-6月期に回復傾向を示した。BOCIは今後も利ざやの改善傾向が続くと予測する半面、上昇率そのものは限られるとみている。6月中間期の純金利収入は前年比33.9%増、前四半期比では9.6%増となる398億9600万元だった。

一方、中間期の手数料収入は前年同期比30.1%の伸びを示した。決済、仲介、カード、コンサルティング・サービスなどの好調が背景。また、万博記念コインや保険商品販売なども同期の非金利収入の伸びに寄与した。

不良債権残高は4-6月期にやや増加し、新規融資に占める不動産・インフラ融資の割合が上昇した。不良債権引当率は161.2%。本土系銀行銘柄の中でほぼ最低の水準で横ばいに推移した。

BOCIは信託商品のバランスシートへの計上に伴う新規融資の拡大や自己資本比率の低下などを、同行の主なリスク要因として指摘している。