円ロング、過去最大水準に近づく

IMMポジション推移

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円:

CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による9月27日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネットロング枚数は、前週比17.2%と大きく増加して68,892枚になりました。ロング枚数は、4月19日に記録した71,870枚に次ぐ大きさとなっています。また、円ロングポジションは3週連続で増えています。

内訳は、円買い持ち(円ロング)枚数は前週比プラス14.5%、円売り持ち(円ショート)枚数は前週比プラス8.4%でした。円買い持ちポジションが大きく減えています。

今回のレポートは、日銀会合とFOMCが含まれています。

FOMCは利上げ見送りを7対3で決定。FOMC声明では、見送りの理由として、「FF金利を引き上げる根拠は強まったと判断するが、当面は、目標に向けて進んでいるという、一層の証拠を待つことに決めた。」ことを理由としています。イエレン議長は年内利上げに含みをもたせています。しかし、FOMCが経済予測で政策金利の見通しを後退させたことや、日銀が会合でリバース・ツイスト・オペの導入を決定したことから、日米金利拡大は将来に渡ってかなり緩やかなものになるとの思惑が広がりました。今回のIMMの円ポジションは、投機家の強い円先高観を反映したものといえます。

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