ポンドショート3週連続で縮小。

IMMポジション推移

092101

ユーロ:

ユーロのネットショート枚数は、前週比12.0%減少して81,475枚になりました。
内訳は、ユーロ売り持ち枚数は前週比マイナス8.8%、ユーロ買い持ち枚数は前週比マイナス5.7%。
9月のECB会合後のドラギ総裁は、追加緩和必要なしと受け取れる強気の姿勢を示したことが、ユーロショートの買戻しの動きにつながったと考えられます。

ECBは9月8日に会合を開き、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.00%に据え置くことを決めました。上限金利の限界貸出金利(上限金利)と中銀預金金利(下限金利)も、それぞれ0.25%、-0.40%に据え置き、市場予想通りの決定となりました。またECBは、2018年の経済見通しを引き下げる一方で、インフレ見通しを据え置きました。

会合後の会見でドラギ総裁は、月間800億ユーロの資産買入は、予定通り2017年3月で終了するとして、一部で噂のあった期限延長については、議題にならなかったと述べました。量的緩和の延長は、量的緩和の拡大と同義であることを考えると、「延長なし」の決定は、追加緩和の必要がないという意味ですから、非常にタカ派的であるといえます。
 

092102

豪ドル:

豪ドルのネットロング枚数は、前週比6.4%減少して36,467枚になりました。
ロングポジションは3週連続の縮小。
内訳は、豪ドル買い持ち枚数が前週比マイナス4.6%、豪ドル売り持ち枚数は前週比マイナス2.1%。

IMMのロングポジションが縮小しています。金利差を背景とする豪ドルの需要は強いものの、今はFOMCの利上げを睨んで売りが先行しているようです。

RBAは、6日の会合で政策金利を1.5%に据え置くことを決定。最近の豪経済指標は上向いているため、RBAが利下げを急ぐ理由はなく、金利据え置きは予想通りの結果でした。

RBAにとって、豪ドル高は相変わらず懸念材料であることは変わりません。しかし当面は、米利上げを待って様子見。FRBが年内利上げすれば、豪ドル高もある程度解消すると考えているようです。とはいえ、状況が変わって年内利上げ見送りとなれば、RBAは豪ドル高対策に本腰を入れてくるでしょう。
 

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ポンド:

ポンドのネットショート枚数は前週比7.9%減少して、82,821枚になりました。
ショートポジションは3週連続の縮小。
内訳は、ポンド買い持ち枚数は前週比プラス4.2%、ポンド売り持ち枚数は前週比マイナス4.3%。
ロングポジションが増える一方で、ショートポジションが減っています。

英国では最近の指標が上向いており、景気不安が後退しています。現在のIMMのポジションがそうであるように、ブレグジット以降マーケットがこぞってポンドショートをつくって保有している状況です。ポンドの反発で損切りが執行され買戻しがさらにポンドを押し上げるような、踏み上げ相場がやってくるかもしれません。
 

092104