ポンド、ユーロはショートが増加。
IMMポジション推移
ユーロポジション:ショート増える
ユーロのネットショート枚数は、前週比16.4%増加して87,660枚になりました。
ショート・ポジションが確実に積み上がっています。英国民投票後のショックがようやくおさまりはじめると、欧州では、EUを離脱する英国よりも、それを招いたEUの官僚主義に強い批判が集まり始めました。いずれにしても、いまのところユーロにとって明るい材料は、経済的にも政治的にも見当たらず、IMMのユーロショートの方針はしばらく続くと考えます。
豪ドルポジション:ロング大幅に増える。
豪ドルのネットロング枚数は、前週比230.7%増加して16,216枚になりました。
英国のEU離脱が主要国を一段の金融緩和へ走らせ、一方で米利上げ時期が大きく後退するなかで、経済的、金利的優位性から豪ドルが買われています。なお、豪ドルはすでに英国民投票前の水準に回復しました。
ポンドポジション:ショート増える。
ポンドのネットショート枚数は、前週比22.5%増加して、60,067枚になりました。
ポジションは急増というほどには増えていないようです。ひとつには、経済が悪くなったことを証明するデータがまだ集まっていないことがあります。今のところ、英EU離脱は、経済ではなく、政治の範囲にとどまっています。とはいえ、今後起きるであろう様々なマイナス効果を考えると、ポンドショートがこれからも増えていくのは当然のことと思えます。
それとは別に、ポンドの動きが今はまだ激しすぎて、新たにショートをつくるにしてもレベル感をはっきり定められないことにも原因がありそうです。相場が落ち着き、今後の英経済指標が出てきたところで、改めてショートを積み増していくのではないでしょうか。