円ロングは前週比7.5%減

IMMポジション推移

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円:円高進むなかで、ロング枚数は減少

CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による5月3日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネット・ロングポジションは、前週比7.5%減少して+61,521枚になりました。過去最高水準となる71,870枚まで積み上がった後、2週連続で枚数が縮小。内訳では円買い越し(円ロング)枚数は前週比マイナス12.2%でした。

4月の最終週の円相場は、FOMCと日銀会合後に再び円高傾向を強めましたが、IMMでは円ロングポジションの利食いも始まっているようです。

4月27日に開かれたFOMCは追加利上げを見送り、声明文では、前回までの「世界経済と金融市場の動向がリスク」との文言が削除されました。その一方で、経済成長に関しては、「ゆるやかなペースで拡大」から、「経済活動の活動は減速した」へと後退させました。

追加利上げ時期について、6月の可能性はまだあるという一方で、年内1回以下の観測も出るなど、見方が分かれています。これを反映してドル円は111.73円まで上昇したものの、すぐに111円前半まで下落する荒い値動きとなりましたが、方向感は出ませんでした。

28日には日銀が金融政策決定会合で現状維持を決定。この逆サプライズにドル円は失望売りが殺到すると、111円台後半から107円台へ急落。さらに東京市場が休場の29日には106.26円までドル高・円安が進みました。

4月の終値は106.30円、高値は112.59円(1日)、安値は106.26円(29日)でした。3月末と比べて6.30円も円高になりましたが、そのうち5.00円が最後の2日間で起きました。
 

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