ドル円は107円台から1週間かけて109円台後半まで回復するも・・・

先週のドル円チャート(3月28日-4月15日)

041801

先週のマーケット

【11日(月):ドル円反発力弱く7営業日続落。終値も107円台に。】
週明け月曜日のドル円は、東京時間午前に先週の円の高値を更新して107.62円まで下落。そこでいったん底を打ち、海外時間には108.43円まで回復しました。しかし上値の重さは変わらず、再び107円台へ押し戻されて107.955円(前日比-0.148円)で引けました。

ポンドは欧州市場で急上昇。ユーロ売り/ポンド買いのクロス取引が主導しました。ポンド/円も、152円から154.46円までポンド高・円安が進みましたが、その後失速して、153.698円で引けました(前日比+0.997円)。



【12日(火):ドル円は108円台後半に戻す。リスクセンチメントがやや改善】
火曜日のドル円は、東京時間の朝に107.87円まで売られたものの、その後は買い戻されてから108円台前半での取引が続きました。海外時間には、欧米株価の回復や原油価格の上昇でリスクセンチメントが改善したことで、108.87円まで上昇。8日ぶりの前日比プラスとなる108.569円(+0.619円)で引けました。

この数日、当局者からの口先介入が喧しくなって、積極的に下値が攻め難くなり、いったん売りが引いた形になりました。とはいえ、相場が反転したとはいえませんでした。

ロシアとサウジアラビアが原油の増産凍結で合意したとの報道で資源通貨は急上昇。豪ドル/円は81円台後半から83.47円に、カナダ/円も83円台半ばから85.12まで買われました。

昨年10月以来の高値圏で推移するユーロ/ドルは、1.1464ドルまで上昇後、1.1345ドルまで下落。ユーロ/円も伸び悩み、高値は124円まで、終値は123.612円(前日比+0.459円)でした。



【13日(水):ドル円続伸、109円台を維持。リスクオフ姿勢やわらぐ。】
東京時間のドル円は、日経平均やアジア株の大幅上昇を受けて買いが優勢。4月8日の高値となる109.10円を超えると、海外時間には109.40円まで値を伸ばし、109.357円(前日比+0.788円)で引けました。

米3月小売売上高は予想外の前月比マイナスでしたが、109円でしっかり支えられる一方売りも健在で、4月7日の高値109.88円まで戻る勢いはありませんでした。

ユーロ/ドルは下落。火曜日に昨年10月以来となる1.1467ドルまで上昇したユーロ/ドルは、この日は一転して1.13ドルを下抜けすると、3月29日以来の安値となる1.1271ドルまで売られました。ドル中心の相場となってユーロ/円は動意なく、123円から124円のレンジ内で推移。

豪ドルは、堅調なアジア株と、予想より強かった中国貿易収支を追い風に上昇。豪ドル/円は6営業日ぶりに84円を回復したものの、勢いは続かず83.22円まで押し戻されました。終値は83.70円(前日比+0.284円)でした。



【14日(木):ドル円は109円台を維持するが、反発力弱い。】
ドル円は109円台前半でこう着。東京時間の日経平均は500円を超す大幅高となりましたが、高値は109.54円止まりと反発力に欠けました。

午後9時26分頃、熊本で震度7を観測する地震が発生したことで、ドル円は一時108.89円まで下落しましたが、その後買い戻されて前日比ほぼ変わらずの109.346円(前日比-0.011円)で引けました。またこの日は3月の米CPIが発表され、FRBが重視しているコア前年比は、予想をやや下回りました。

ドルは全体的に買戻しが入っており、ユーロは対ドルで昨日の安値を更新して1.1233まで下落しました。この日のドル円の動きも、円安というよりドル高の動きだったといえます。ドル買いは、G20財務相・中央銀行総裁会議や産油国会合の重要イベントに備えたポジション調整とも考えられます。



【15日(金)ドル買い続かず、ドル円は108円台へ下落。】
金曜日のドル円は、東京時間に109.73円まで上昇。今月になって107.61円まで5円下落したドル円は、そのうち約2円を取り戻すことに成功しました。しかし、ここ数日続いたドル買いもここまで。原油価格の反落と弱い米指標で流れが逆転すると、108.59円まで押し戻されて、108.771円(前日比-0.575円)で週の取引を終えました。