ドル円は6日続伸、5日連続で高値更新。

先週のドル円チャート (3月21日~25日)

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21日(月):FOMC翌週の月曜日、ドル円111円台後半まで回復。
米ドル/円は調整相場入り。米雇用統計から始まり、ECB、日銀、そしてFOMCまで続いた3月の重要イベントを一通りこなしたマーケットは、週末からイースター休暇に入ることもあって、静かな動きとなりました。
米ドル/円は111.21円を安値として、NY市場の後場には、先週金曜日の高値を更新すると111.97円まで値を伸ばしました。終値は111.956円(前日比0.415円)。


22日(火):ブリュッセルでテロ事件発生。ドル円は112円台半ばへ上昇。
火曜日の米ドル/円は調整の買戻しが進みました。ブリュッセルで発生したテロ事件の報道で111.38円まで売られてしばらくもみ合った後、112円台半ばに回復。終値は112.345円(前日比+0.389円)でした。

ユーロ/円はテロ事件で126円台前半から124.67円まで急落。しかし、その後は値を回復して再び126円に戻りました。
またポンド/円は、テロの影響もさることながら、EU離脱の支持率が残留を上回った世論調査をもとに売りが急速に進みました。安値は158.44円で、当日高値から3円超下落しました。

一方、豪ドル/円は堅調。84.13円まで下落後、当日高値となる85.64円まで反発しました。原油価格が41ドル台に回復してリスク選好の動きが資源通貨にプラスに働いていることに加えて、RBA総裁が、豪経済の見通しについて前向きな発言をしたことが買い要因となりました。


23日(水):ドル円113円手前で押し戻される。
イースター休暇を前に手掛かり材料に乏しいなか、米ドル/円は海外時間に112.90円まで上昇。3日連続で高値を更新しましたが、今回も113円台手前で押し戻されました。終値は前日比ほぼ変わらず112.405円(前日比+0.06円)。

ポンドはブリグジット(英国のEU離脱)を嫌気して3日続落。ポンド/円は158.53円まで売られました。ブリグジット再燃のきっかけはブリュッセルのテロ事件でした。「(EU間を自由に通行できる)シェンゲン協定がテロリストの拡散を容易にしている。」、「英国が自ら国境を厳しく管理するならば、英国内のテロは防止できる。」などの意見が英国民の感情に訴え、EU離脱賛成が勢いを強めているようです。ユーロ/ドルも頭が重く、先週のFOMC翌日の1.1342ドルをピークに、この日の安値1.1159ドルまで4日続落となっています。

また資源通貨は大幅下落。米原油在庫の急増で原油価格が40ドル台を割ったことが嫌気されました。カナダ/円は86円台前半から84.98円まで、豪ドル/円も85円台後半から84.80円まで、ともに高値から1円以上下落しています。


24日(木):ドル円一時113円をつける。米4月利上げ期待がドル買い材料。
米ドル/円は底堅い動き。上げ幅は狭いものの、終値ベースでは5日連続の上昇となりました。
セントルイス連銀のブラード総裁やアトランタ連銀のロックハート総裁が4月の利上げについて言及したことがドルの支援材料になっています。
米ドル/円は東京時間夕方に113円まで上昇した後112円台前半に押し戻されましたが、引けにかけては回復。終値は112.858円(前日比+0.453円)でした。

欧州通貨ではブリグジット・ボラティリティが高くなっているポンドの下落が目立ちました。ポンド/ドルは、3週間ぶりの安値となる1.4056ドルまで下落しましたが、その後は調整が入り当日高値となる1.4182ドルまで反発。ポンド/円も今週の安値圏の158.50円で支えられると159.85円まで値を戻しました。一方、ユーロ/円は強い方向感がなく、先週金曜日から続く124.50円から126.50円までのレンジ内取引が続いています


25日(金)週高値を更新して、ドル円は113円台を回復。
堅調地合いが続く米ドル/円は、上昇幅は少ないながらも続伸。
東京時間午前に、週の高値となる113.32円をつけてからは、海外がイースターで休場のため商いは閑散になり、113円台前半でもみ合いを続けたのち、113.055円(前日比+0.197円)で引けました。

なお、NY時間に発表された米10-12月実質GDP(確定値)は前期比+1.4%と、改定値(+1.0%)から上方修正されましたが、参加者不在の市場で反応は限定的でした。