豪ドルのポジションが9ヵ月ぶりのロングに

IMMポジション表

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豪ドル

約9ヵ月ぶりにショートからロングに転換した豪ドル。ロング志向はさらに強まって、枚数は前週比241.1%に拡大して+9,575枚になりました。
中国景気後退懸念や原油価格下落という、G20の主要議題になった問題にいちばん影響を受けているはずの豪ドルが、逆にロング枚数を増やしているのはどういうわけでしょうか。
ひとつには、米利上げスケジュールが不透明になって、一時的にマネーが豪ドルに戻って様子見をしている可能性。この場合、FOMCの方向がはっきりすれば、ポジションがショートに戻る可能性が高いでしょう。
消去法で豪ドルが選択されているという事も考えられます。昨年10月のチャイナショックの時も、今年1月も政策金利を据え置いています。追加緩和がほぼ確定的なECB、マイナス金利に手を出した日銀に比べると金利差の魅力は大きくなっています。世界の金融市場が混乱するなかで、比較的健全さを保っている豪ドルのファンダメンタルズの評価が相対的に高まっているのでしょう。

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ポンド

ポンドのショート枚数は、前週比8.8%縮小して、-33,608枚となりました。
ブリグジットに翻弄されるポンドにしてはポジションがほとんど変化していません。むしろロング枚数がやや増えています。しかしポンド売りが猖獗を極めたのは今回の集計日以降ですから、状況を正確に反映していない可能性もあります。
キャメロン英首相は20日、EU残留の是非を問う国民投票を6月23日に行うと表明しました。EU離脱は英国金融市場や英経済にとってマイナス面の方が大きいのですが、世論調査によると、EU離脱派は39%で残留派の36%を上回る勢いになっています。キャメロン首相は、英国民にEU残留を支持するよう呼びかけていますが、ロンドン市長は離脱を支持するなど、行方はまったくわかりません。ただ、これから投票日に向けてマーケットのボラティリティが大きく、激しくなるということだけは確かです。
EU離脱が金融市場に与えるインパクトを考えると、IMMのポンドポジションがロングになるなら残留派有利、逆にショートが増えるなら離脱派有利ということなります。IMMのポンドのポジションが、投票結果を占うバロメーターになるでしょう。

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ピボット分析: 今日のドル円予想レンジ 112.77-114.73

本日のピボット表

ピボットとは、前日の値動きをもとに、今日のサポートやレジスタンスを計算するテクニカル指標です。海外では多くのトレーダーがデイトレードのエントリーやエグジットレベルとして活用しています。

今夜は雇用統計という重要イベントがありますから、ピボットのレベルを信頼しすぎるのは禁物です。利食いのレベルやブレークアウトの参考水準として利用するのが良いでしょう。

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