先週のドル円の動き(2月8日 - 12日)

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08日(月)
月曜日のドル円は大きく下落。
アジアの主要市場は、春節で休場。人民元基準値や中国株価に煩わされることもなく東京市場では緩やかな円安が進み、116.81円でオープンした米ドル/円は、117.53円まで円安に戻りました。
しかし海外時間に入ると欧州株価が下がり、原油先物が30ドルを割ると、リスクオフが再び強まり116円台に押し戻されることに。流れは止まることなく、NY時間には、昨年の安値を更新して、2014年11月12日以来となる115.127円まで円高が進みました。終値は前日比0.998円安の115.840。

09日(火)
火曜日のドル円は大幅続落。東京時間に一時114.199円の安値をつけました。
日銀のマイナス金利の影響で、10年物国債の利回りは史上初のマイナスを記録。日経平均株価も900円超の大幅安の16085円で引けました。英FT100は2012年7月以来の水準、独DAXは2014年10月まで値を下げるなど、欧州株も続落。日銀、ECBのマイナス金利政策が、逆に株式市場に悪影響を与えている感があります。
米ドル/円は、欧州時間に入って115円台半ばまで回復しましたが、頭の重い状況は変わらず。終値は前日比0.716円安の115.124円。
2月に入ってからの米ドル/円は、米雇用統計があった日を除いて連日値を下げていて、平均すると、1日約1円のペースで円高が進んでいる計算になります。

11日(木)
木曜日のドル/円は大幅続落。欧州市場では一時110円台まで円高が進みました。
水曜日、115円台から113円前半まで下落した円高の流れはこの日も続きました。東京時間の朝につけた113.603円を高値として、一気に2.70円近く下落、2014年11月以来となる110.99円まで円高が進みました。その後は113円へ急反発してから再び111円台後半に押し戻されるなど荒い値動きとなり、終値は前日比0.936円安の112.379でした。
2日にわたって行われたイエレン議長の議会証言は、12月の利上げ後初めての公式見解となるため、注目が集まりました。
イエレン議長はこの日議会証言を行いました。「世界的な金融情勢が景気減速につながる可能性がある」と、やや慎重姿勢だったものの、「近く利下げを行う必要はない」との見解を示し、過度の弱気ムードを牽制しました。
また、「早まった結論に飛びつくことがないよう注意したい」として、利上げについては、今後の経済データ次第であるとの基本スタンスに変化はないようです。

12日(金)
止まらない株安、円高に対する不安が広がる東京市場では、黒田総裁と安倍首相の会談結果に対する期待で一瞬相場が持ち上がりましたが、対策なしとわかると急反落。米ドル/円は113.00円にワンタッチしたあと、当日安値となる111.66円まで下落しました。クロス円も、ユーロ/円は126.36円、豪ドル/円は79.26円まで1円以上値を下げることに。
欧州時間になって、原油価格が反発して米長期金利も上昇すると、円高も少し落ち着き、NY時間には、ロングウィークエンドを控えたポジション調整もあって当日高値となる113.54円まで回復しました。この日発表された米1月小売売上発表後が強めだったことも買戻しの材料となりました。終値は前日比0.868円高の113.247円で、木曜日の下落分をほぼ取り戻しました。
 

今日のピボット分析: 今日のレンジは 112.07 - 113.96

ドル円PIVOT=112.80 RES1=113.96 SUP1=112.07

ピボットとは、前日の値動きをもとに、今日のサポートやレジスタンスを計算するテクニカル指標です。海外では多くのトレーダーがデイトレードのエントリーやエグジットレベルとして活用しています。

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