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2016年のドル円年間変動幅

2016/8/31
ドル円は100円割れを何度かトライしましたが、今のところ99円台には定着していません。完全な100円割れを目前にもたいついているという状況です。もし、100円を完全に割れた場合、ドル円は100円を割れてからどの程度の値幅で下落するのでしょうか。
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ドル円は100円割れを何度かトライしましたが、今のところ99円台には定着していません。完全な100円割れを目前にもたいついているという状況です。もし、100円を完全に割れた場合、ドル円は100円を割れてからどの程度の値幅で下落するのでしょうか。参考になるのが、過去のドル円の年間値幅です。このコラムでこれまでにも触れてきましたが(第22回「ドル円の年間変動幅」2014年11月5日付参照)、2016年現在の新しい表を作成しましたので一覧して下さい。通貨の動きや値幅には固有の特性があるため、過去の値幅を知ることは相場を予測する上で参考になります。

ドル円 年間変動幅

上記の表は、1990年以降のドル円の始値、高値、安値、終値そして年間値幅と変動率を表しています。年間値幅は「高値-安値」、年間変動率は「その年の値幅をその年の始値で割った数字」です。数字は絶対的なものではなく、どの時間帯の始値をとるか、ワンタッチの高値や安値をとるかで変わってきますので、参考値としてお読み下さい。

今年のドル円は120円台で始まり、「チャイナショック」、「Brexitショック」「米国利上げ観測の後退」を受けて、ドル安・円高が続き、一時99.00円を付けて、現在101円台で動いています。このように今年は大きく動いており、既に22円70銭の値幅があります。2000年以降ではリーマンショックがあった2008年の24円97銭に次ぐ大きな値幅です。ドル円の値動きの特性を熟知している人にとってはいいところかなと考える人もいます。年初からの変動率を見ても、大きく変動した時でもだいたい20%前後ですので、今年のこれまでの変動率18.87%はそろそろいいところかなと思う人もいます。そのような人達が増えているため、100円でもたついているのかもしれません。

上記の表の最後の行は、2015年までの平均値を表しています。27年前はドル円の数字も140円台、160円台と大きかったため、ここ数年の80円台から120円台の値動きと比べると値幅や変動率に少し違和感があるかもしれません。そこで直近5年、10年、15年の平均を下表に計算しました。

今年の値幅と変動率は、過去27年の平均を既に超えています。5年、10年、15年の平均と比べてもその差が拡大しているのがわかります。リーマンショックのあった2008年の年間値幅は24円97銭、変動率は22.34%でした。この数字を今年に当てはめると、今年の高値121.70円-値幅24円97銭=96.73円、変動率で計算した値幅は、今年の始値120.31円×22.34%=26円88銭となります。従って121.70円-26円88銭=94.82円となります。

この先、リーマンショック級の重大事件が発生した場合には、値幅だけで考えると96円台後半、変動率で考えると95円割れまでまだ下落余地があるな、と参考値として頭に入れておくことが出来ます。

上記の年間変動幅の一覧表には、前年の終値と翌年の高値、安値を差し引いた変動幅を記してあります。これは、ある年の値幅を予想する時に、前々年の終値に対して前年の高値、安値の値幅はどうだったか、そしてその過去の平均値を参考値として使うことが出来ます。例えば、一覧表によると、2015年までの27年間の「高値-前年終値」の平均値は8円77銭、「安値-前年終値」の平均値は‐9円25銭ですので、2016年の年間値幅を予想する上では、高値の計算は2015年の終値120円30銭に8円77銭を加えた129.07円、安値は120.30円から9円25銭を差し引いた111.05円となります。従って2016年のドル円のレンジ予想は、111.05円~129.07円となります。しかし、今年は既に、安値の方向に過去の平均値と比べて大きく乖離したので参考にはなりません。このようにこれらの計算は、あくまで参考値ということを留意してお使いください。しかし、何の手がかりがない中での相場予想では、目安にはなります。

さて、100円割れてどこまで進むのか、あるいは100円で反転して105円方向に向かって今年は終わるのか、あと4カ月の中でどのような動きになるのか注目です。リーマンショック級の重大事件が起これば、更なる円高の可能性がありますが、今年は既に「チャイナショック」「Brexitショック」とかなり重大事件が続いています。11月には米国大統領選挙が近づいています。トランプ氏の支持率が上昇すると不透明感から株式市場に影響が出るのではないかと警戒され、トランプ大統領のシナリオはテールリスク(起こる可能性が少ないが重大な影響を及ぼす)ではなく、通常のリスクシナリオとして捉える必要があるとの見方が増えてきています。その前の10月には原油安によって財政が厳しくなったベネズエラの債務返還のヤマ場が来ます。財政破綻となれば、原油にも株式市場にも影響が出てきます。9月、あるいは12月には米国FRBの利上げがあるかもしれません。これらの重大イベントを控えているため、投資家の中にはファンドから資金を引き揚げるのではないかとの見方もあり、金融・株式市場に影響が出て来るかもしれません。

「通貨大乱の秋」と呼ばれる9月以降、まだまだ予断を許さない展開が続きそうです。先が見えなくなった時は、一休みして年間変動幅の考え方を参考にして下さい。しかし、あくまで目安ということも忘れないで下さい。

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