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2016年の投資イベントカレンダーに「自分」はいない
山崎 俊輔
なんとなくから卒業!実践・資産形成術
誰にとっても重要で大切な「年金」と「老後資金準備」について、「漠然とした不安」から卒業しよう! これからの人生のマネープランを、主体的にかつ前向きに組み立てるためのヒントを、ファ…

2016年の投資イベントカレンダーに「自分」はいない

2015/12/29
年末の書店の恒例行事といえば「来年(こそは)日本は破綻する!」という書籍が並ぶ現象と、「2016年経済大予測」のような見出しの雑誌が並ぶ現象があげられます。
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投資カレンダーというとつい目をこらしてしまう

年末の書店の恒例行事といえば「来年(こそは)日本は破綻する!」という書籍が並ぶ現象と、「2016年経済大予測」のような見出しの雑誌が並ぶ現象があげられます。

マネー雑誌ではもっと直接的に「2016年投資カレンダー」のような記事を掲載することもあります。2016年に起こる経済イベントや政治イベントなどを一覧にすることで、投資のヒントを探そう、という趣旨です。

たとえば「2016年は電力自由化!」といわれれば関連銘柄の上昇を考えたり、「参議院選挙」といわれれば選挙結果を予想し政治の影響が株価に生じるか考えたりします。

こういう「来年の話」はとてもおもしろいので、ついつい考えてしまいますが、「なんとなく投資」をしている人にとってはもしかすると百害あって一利なし、かもしれません。

なぜでしょうか。

2016年の投資カレンダーにあなたはいない

こうしたイベントカレンダーの類いをチェックするとき、私たちはもっとも肝心なポイントがそこに書かれていないことを忘れてしまいがちです。

それは他でもない「自分」です。

「自分」抜きに投資を考える人の投資はドーナツのようなものです。一番重要な中央が空っぽです。たとえば……

自分自身がなぜ投資をするのか(資金使途)、

自分自身はいつその資金を必要とするのか(資金使途の時期)、

自分自身はいくらまで増やすことを求めて運用を行うのか(資金必要額)、

自分自身はどれほどのリスクを取ってもよいと考えているのか(リスク許容度)、

少なくとも上記4つの問いかけによって、自分が行う投資のあり方は変わってくるはずで、それは電力自由化関連銘柄を考えるより重要なポイントであるはずです。

当たり前の話ですが、誰もが読める汎用的な投資カレンダーに、あなたの個人的事情は書き込まれるはずがありません。そこは自分で自問自答して投資カレンダーに加筆するべきなのです。

あなた自身の投資カレンダーを2つの軸で考えよう

「自分入りの投資カレンダー」を考えるとき、注意したいのは「2016年イベント」だけではなく「2016~2020年イベント」くらいも織り込んでおくことをオススメします。そうしないとどうしても視線が短期的になるからです。

まず「2016年イベント」を考えています。ここにおいてはお金にまつわる個人的事情をまとめます。代表的なものとしては、

  • 「1~3月: 子の受験~入学金納付」
  • 「4~6月: 子の入学、昇格昇級」
  • 「7~9月: 夏ボーナス、夏期の旅行等」
  • 「10~12月: 冬ボーナス、年末年始の帰省等」
  • 「不定期: 住宅購入、賃貸契約更新、転職、退職」

などがありますが、個人の状況に関係するものをピックアップします。

そのうえで「2016~2020年イベント」も考えてみましょう。特に、

  • 子の進学(特に高校と大学の入学金および学費負担)
  • 住宅購入予定(頭金準備とローンの契約)
  • 出産予定(産休・育休時の収入減と子育て支出増への対応が必要)

などが近い未来に想定される場合、高額の支出が生じることになります。2016年の投資テーマは「リスクを取っての資産増」だけでなく「タイミングを見計らっての利益確定」も重要なテーマとなってきます。

個人の事情を考えると、むしろリスク過剰になりすぎないよう、セルフマネジメントする意識が高まります。投資資金はいつか自分が使うものです。その自分の必要性をカレンダーに加筆することで、無制限なリスクテイクを回避することができるはずです。

今年の入金を考え、5~10年を見通してみる

先ほど考えたのは「自分の出費ニーズ」を中心に考えるリスク許容度のテーマでした。「入金」のほうでも自分の資金計画を考えておきたいところです。

個人の資産形成においては売買の繰り返しによる譲渡益だけを積み重ねていくわけではなく、定期的あるいは不定期的に追加入金をすることで元本の上積みを図る方法もあります。現役世代においてはむしろこちらのほうが重要です。

企業年金運用などの機関投資家といえば巨額の資産運用を行うわけですが、実際には退職時支払い額の6割以上を元本の積立に依存しています。22歳から60歳まで年2.5%の運用を想定した場合、掛金が一定であれば元本はちょうど600万円になります(実際には若いとき掛金が少ないので、これ以上の元本を要する)。正直いって、資金計画の過半を運用益に依存するのはやり過ぎです。

2016年の「追加拠出可能額」を年初に考えておくことは悪い話ではありません。これにより、「新規資金で買う」ということを投資カレンダーの中に考えることができるからです。何かを売らなければ新しいものが買えない投資よりも選択肢は広がります。

まずは年間の貯蓄目標として考え、「預貯金の追加額」「投資元本の追加額」と区分して整理しておくとなおよいでしょう。

年末には源泉徴収票で今年の年収が明らかになりますから、その10%ないし15%程度を「入金目標」にして、ボーナスと月々の入金計画を考えてみてください。

ここ5年くらいで家を買いたい人、今後学費の問題が深刻になる人、老後の備えを増やしたい人、いずれも「入金」を増やすことが心配を解決する糸口になります。売買頻度を高めて資産を増やそうとするより堅実かつ確実です。

「何を売買するか」より「いくら必要になるか」「いくら入金できるか」を自分カレンダーとして知ろう

まとめとしていえば投資カレンダーから「何を売買するか」を考えよりも、「2016年(あるいは今後数年にかけて)いくら必要になるのか」見極めることのほうが大切ですし、あなたの投資方針をはっきりさせることができます。

また「2016年(あるいは今後数年にかけて)いくら追加入金できるのか」をはっきりさせておくことで、「売ってから買う」だけではなく「新規資金で買う」という選択を投資戦略に追加できることになります。これも自分自身が投資のアプローチの中心にいることの確認にもなります。

株価の動向や経済政策のタイミング、市場の反応は他人ごとでありコントロールできませんが、自分自身は十分コントロールでき、把握できるはずです。2016年の「自分カレンダー」を追加し、もう一度投資カレンダーを見直してみてはどうでしょうか。

それではよいお年を。

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