昨日(2017年06月20日)の動向

前日のダドリー・NY連銀総裁の発言は、マーケットをドル高へと動かすきっかけになりました。流れを受け継いだ東京市場の米ドル/円は、午前中のうちに111.77円まで高値を更新。ただその後は動意がなくなり、高値圏での揉み合いが続きました。安値はNY時間の111.30円。終値は111.452円(前日比-0.056円)でした。

FRBがいつバランスシートの縮小を始めるのか?これが次の米ドル/円のテーマになりそうです。イエレン議長はFOMC後の会見で、バランスシートの正常化について「比較的早く開始する可能性がある」との見解を示しました。これまで12月と考えていたのが、前倒しになって9月開始、7月のFOMCで発表という可能性が出ています。「比較的早く開始する」とうことは、それだけ実質米金利の上昇とドル高が進むことになります。ただ、イエレン議長は、「市場に大きな反応を及ぼさないことを望む」とも述べています。今後の講演などを通してマーケットに情報を提供することになるので、連銀総裁の発言内容に注目が集まることになるでしょう。

ポンドは大幅下落。カーニーBOE総裁がこの日の講演で、「今は政策金利を引き上げる時ではない」と発言したことが理由。BOEの早期利上げ期待が急速に後退することになり、ポンド/ドルは、1.2757ドルから英総選挙後の安値を更新して1.2608ドルまで急落しました。また、ポンド/円も、142.53円から140.58円までほぼ2円の大幅下落。英国では、先週のBOE会合で3名のMPC委員のうち3名が利上げに賛成したことで、BOE利上げ観測が強まっていました。

豪ドル/ドルは、0.7622ドルを高値に0.7569ドルまで下押し。この日発表されたRBA議事録には緩和政策継続の方針が示され、RBAが政策をタカ派に変更するようなサインはまったく見当たりませんでした。また豪主要銀行の格下げが将来の利上げを難しくさせるとの意見や原油価格の下落で資源通貨が圧迫されていることも豪ドル売りの理由になりました。

2017年06月20日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 111.530 111.778 111.307 111.452
ユーロ/円 124.338 124.639 123.914 124.070
豪ドル/円 84.782 85.081 84.356 84.438

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2017年06月21日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは111.95円(2017年05月25日高値圏)、サポートは 110.60円(2017年06月16日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 111.95 112.15 110.60 109.25

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは124.70円(2017年06月05日高値圏)、サポートは 123.50円(2017年06月16日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1230ドル(2017年06月15日高値圏)、サポートは 1.1095ドル(2017年05月19日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 124.70 125.45 123.50 122.30

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは85.10円(2017年04月03日高値圏)、サポートは 83.95円(2017年06月16日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 85.10 85.95 83.95 82.90

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2017年06月21日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2017年06月21日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 17:00 (南ア) 5月消費者物価指数(CPI)(前月比) 0.2% 0.1%
★★ 17:00 (南ア) 5月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 5.4% 5.3%
★★ 23:00 (米) 5月中古住宅販売件数(年率換算件数) 555万件 557万件
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します

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