図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

貴金属、静かな中続落(2016年9月16日(金)掲載分より)

あいも変わらず狭いレンジでのマーケットが続いています。東京時間夜9時半からのいろいろな米国の経済指標で上がって下がってという動きがありましたが、基本的には静かでやはり若干の弱含み。FOMCの結果は来週22日木曜日秋分の日早朝になります。

CMEの新しいコントラクト(2016年9月16日(金)掲載分より)

CMEがgold/silver ratio, gold/platinum spread, platinum/palladium spreadを上場するというニュースが昨日出ました。このratio と spread新規上場は、差額決済で、gold/silver ratioのreferenceは各futuresの価格が使われます。そしてSpread (Gold/plat, plat/pall)の方は100oz単位で。同じく先物が清算値ということ。投資家には飛躍的に便利になりますね。そしてとレーダーには原市場との裁定のチャンスが生まれるでしょう。できると決まればどうして今までなかったのかが不思議になりますね。10月24日上場。Tocomもやってみればどうでしょうね。円建ての金銀比価とゴールド・プラチナス プレッド。おもしろいと思いますが。CMEと同じく差金決済のみ。帳入は先物を使うという形で。

低空飛行続く(2016年9月15日(木)掲載分より)

今日明日と中国では中秋節のお休みになります。ただでさえ静かなマーケットがより静かになりそうです。CME Fedwatchでは9月の利上げ可能性は15%、12月は56.5%。年末まで金利上げはなさそうで、少なくとも9月21日のFOMCまでは材料さえなさそうです。日本時間は来週の木曜日早朝3時に政策金利の発表、3時半からFRB議長記者会見になりますね。

じわじわ拡大するゴールドープラチナスプレッド(2016年9月15日(木)掲載分より)

一時期345ドルのスプレッドから170ドルまでほぼ半分にまで縮小していたゴールドとプラチナのスプレッドですが、最近のプラチナの下落基調でまた290ドル近くまで拡大してきています。プラチナは南アの賃金交渉がまだ決着がついておらず、そして2016年の供給不足拡大をリサーチ会社が発表しているのにもかかわらず。ちょっとおかしな状況です。プラチナが上がらないというより、ゴールドが下がらないということ?

インドのシルバー実需の不振(2016年9月15日(木)掲載分より)

今週のMetals Focusのレポートで触れられていましたが、世界で一番のシルバーの現物買い手であるインドが不調です。8月のインドのシルバー輸入量は、131トンでした。これだけではわかりにくいですが、年初からの累計をみてみると2,348トンで、これは前年同期比でなんと50%も減少しています。しかし、宝飾品や工業用需要は若干ながら増加しており、結果的に輸入シルバーの減少は、個人の現物投資の大幅な落ち込みということができそうです。シルバーは税務当局を逃れた個人の富を守るために買われていました。今年後半は、祭礼と結婚の時期がやってくると需要も伸びてくると思われますが、まだ年内に大きくシルバーの現物の輸入が伸びることはなさそうです。というのもトレーダーたちはまだ大量の在庫を抱えているために、まずはその在庫が捌けなければ、本格的な輸入もないでしょうから。ちょっとシルバーが20ドルを超えて大きく上昇するためには、やはりファンドのような投資家の買いが必要です。

欧米はドル高メタル安(2016年9月14日(水)掲載分より)

ぱっとしないマーケットが続きます。昨日はアジアはほとんど動きなし。欧米ではまたドルが上昇、それにつれてメタルが下落となりました。ほんとうにドルに対する反応だけで動いているという感じです。やはりFOMCまではこんな感じ、1,300-1,350のレンジが続きそうですね。

FRB理事ハト派発言で切り返し(2016年9月13日(火)掲載分より)

相変わらずあまり変わらないマーケットが続いています。ドルが強くゴールドがだらだらと売られる展開でしたが、ニューヨーク時間にFRB理事が、ハト派なコメント(性急な利上げは誤りであり、慎重な対応が必要)をしたために、ゴールドは1,320ドルから1,330ドルまで急騰しました。下げきらず、かといって上げきらずのマーケットが続きます。この発言の結果CME Fedwatchは9月の利上げ可能性が、21%から12%に急落しました。ちなみに先週末は30%でした。このところ「タカ派」的な発言が目立っていただけに、ちょっと雰囲気が変わってきたのかもしれませんね。やっぱりこのレンジしばらく続きそうです。