図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス
円高には警戒感(2016年4月11日(月)掲載分より)
金曜日もドル売り・メタル買いの流れが続きました。2014年10月以来の円高に呼応してメタルは買われています。円はすべての通貨・コモディティに対して上昇しており、やはりこれは異常な状況だといえるのではないでしょうか。日銀もさすがにこの円高を放置しておくわけにはいかないと思います。どこかで行き過ぎた円高への是正が入ってくる恐れがあるのではないでしょうか。107円台というレベルは日銀の追加緩和政策直前のレベルであり、アベノミクスによって誘導されてきた円安・株高がすべて吐き出されつついあります。メタルよりは通貨に要注意でしょう。円高が行き過ぎているとすれば円建ての4,300円のゴールドは拾いどころかもしれません。
CFTC Commitments of Traders Report as of 06 Apr 2016(2016年4月11日(月)掲載分より)
投資家ロングは724トンから716トンへ若干の減少。投資家も少し様子見。
株売り・ドル売り・ゴールド買い(2016年4月8日(金)掲載分より)
まだまだレンジ内の取引ですが、昨日は上昇でレンジの上限を目指す動きとなりました。FOMC議事録でのハト派の労働市場に対する慎重な発言が、じわじわとマーケットに影響を与えたようです。リスクオフの株売り、それがドル売りにもつながり、ドル円は一時107円69銭まで進む場面がありました。このレベルは 2014年10月末以来の円高となります。ドル安・株安に対してまたゴールドが買われるという展開になりました。投資家の不安心理が完全に一掃されない限り、ゴールドが今のレンジを割り込んで下がることはないのかもしれませんね。ただパラジウムだけは下げ続けています。このメタル上がる時は上がり続けるし、下げるときは下げ続けますね。前回のボックス圏の上限が500-510ドル当たり。この当たりがとりあえずの下値のめどではないでしょうか。
FOMC議事録にも小動き(2016年4月7日(木)掲載分より)
注目の3月のFOMC議事録の発表でしたが、昨日も書いた通りあまり大きな反応はありませんでした。一昨日の上昇から昨日はまた若干の下落で小動きに終始。投資家もちょっと動きが取れない状況が続いています。ゴールドのこの状況まだまだ続きそうです。
気になるのはやはり円高。昨日は110円を割り込み109円台に。昨日もディナーの席で話題になりましたが、ファンダメンタルズ的には日本はマイナス金利、米国は今年中盤にも金利引き上げとみられていることを考えるとドルに対して円が強くなることは、経済の理屈にあいません。昨年のドル一極集中の反動というにはtoo much too longではないでしょうか?ゴールドが1,200ドルでサポートされると考えると円建てのゴールド価格は中期的な底値に近づいているのではないでしょうか?
ゴールド反発(2016年4月6日(水)掲載分より)
ひさしぶりにゴールドが上昇して終わった一日でした。アジアは1,215ドルで始まりましたが、それがほぼ一日の安値圏となり、アジアで10ドル上昇、欧米でもその流れが続き、1,230ドルまで上昇して一日が終わりました。やはりゴールドの下値には買いが控えているようですね。1,200ドルは堅そうです。ちょっとつかみ所がなく、方向感がないレンジマーケットが続いています。どちらにも大きく現在のレンジを抜けていく材料がちょっと見当たりません。水曜日のFOMC議事録もその材料とまではならないのではと思います。しばらくはこんなマーケットが続くのではないでしょうか。昨日109円まであったドル円の動きが気になります。
次はFOMC議事録、メタルは軟調推移(2016年4月5日(火)掲載分より)
ぱっとしない始まりになりました。アジア・欧米を通じて1,214-1,222ドルのレンジでした。中国、香港が昨日はお休み。買い手が不在(インドはまだ宝飾業者が政府の宝飾品に対する消費税導入に反対してストライク中、ゴールドの輸入量が激減しています。)そして今週水曜日(日本時間木曜日早朝)に発表になる3月のFOMCの議事録を待っている状況です。株価が落ち着き、早期の利上げ観測がじょじょに強くなっており、ゴールドそしてほかの貴金属にとっても厳しい状況になりつつあります。ゴールドは1,200ドルを割るかどうかがとりあえずの下値のめどになるかと思います。ここまで、悪材料が出ている割にはやはりゴールドの買い意欲は下値に存在しているような値動きだと思います。問題はPGM?ゴールドほどの投資家が存在しないだけに、本格的に下落が始まるとそのスピードも早くなりがちです。要注意。