図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス
金曜日は下落、次はFOMC(2016年3月14日(月)掲載分より)
ECBを終え、金曜日は今度は今週15-16のFOMCへ向けて、とりあえずのポジション整理が先行したようです。ゴールドはアジアの午前中に1,270ドルから1,284ドルという年初来の高値まで一瞬にしてジャンプした後は、だらだらと下げ続け、ニューヨークのクローズは1,250ドルと一日と一週間の安値で終りました。でもまだレンジ内。
今日から米国はサマータイムとなり、Globexのオープンも東京時間午前8時から1時間繰り上がり、午前7時にオープンになりました。
CFTC Commitments of Traders Report as of 08 Mar 2016(2016年3月14日(月)掲載分より)
投資家ロングは630トンから726トンへ増加。前週は17トンの増加に止まりましたが、今週はまた94トンと100トン近くの増加。年初からは664トンの増加。
ECB利下げにもGold上昇(2016年3月11日(金)掲載分より)
ECBの政策金利発表(日本時間21:45)まではゴールドは狭いレンジで若干の弱含み。アジアは1,254ドルから1,247ドルまで下落し、そのレベルでロンドンを向かへ、ECB待ち。そしてECBはさらに中銀預金金利を0.1%下げ、-0.4%としました。このさらなる金利下げ、金融緩和を受け、ユーロは急落(ドル急騰)、それを受けてゴールドは1,250ドルから1,237ドルまで急落しました。しかし、その後ドラギ総裁が追加利下げは考えないとの発言からユーロ、ゴールドともに大きく買い戻されました。ゴールドは安値から一時36ドル高の1,273ドルまで上昇しました。やはり、ゴールド強いですね。昨日のラジオの公開録音で、1230-40ドル当たりまでの調整があればそこで拾えばいいのではと言ったのですが、やはりまだまだ下がったらゴールドを買いたいと思っている投資家が多いことがよくわかります。Gold ETFも依然としてその残高は増加が続いており、一時的なポジション調整による反落はあっても本格的な方向転換にはまだまだならないようですね。やっぱりdipがあれば買いというスタンスでいいのではないでしょうか。
ECB meeting待ち(2016年3月10日(木)掲載分より)
昨日は比較的狭いレンジでの取引でした。ECB政策金利発表が今晩の日本時間21:45で、取引は手控えられたようです。昨日の売りは1,243ドルまでゴールドを下げましたが、その後は1,260ドルで買い戻されて、最終的には1,251ドルでNYは終わりました。ECBのさらなる金融緩和期待と高値達成感、ドル高も加わりゴールドは軟調な展開となりました。しかしながら現在の取引レンジの下の方に来ただけで、大きなトレンドが変わった感じではありません。あまりに急激な上げの小休止、とりあえずの利食いが少し入ったというところでしょうか。ゴールド・シルバーはほぼ昨日と変わらず。PGMは上昇。円建てでは円安の分、全メタル上昇になっています。
久しぶりの反落(2016年3月9日(水)掲載分より)
昨日は久しぶりに反落となりました。昨日書いたとおり、ゴールドには高値警戒感が出てきており、とりあえずここまでの上昇のスピードの速さもあり、1,280ドルという年初からほぼ200ドル上げでの達成感もマーケットに広がってきています。昨夜もニューヨークで1,280ドルを越えられなかったことから、後半は利食い売りで反落、1,278ドル高値でそこから1,260ドルまで下落しました。1,000ドルを越えていたプラチナも、ゴールドの下落と歩を合わせて下落し、1,007ドルから981ドルまで下げました。こちらも1,000ドルを越えたことにより達成感があったと思われます。ここまで上昇してきてようやく調整局面に入りそうです。ただこのあたりは現在のレンジの底に当たります。ここから逆に大きく下がることはないのではと思います。
PGM続伸Pt 一時1,000ドル越え(2016年3月8日(火)掲載分より)
ゴールドは取引レンジが一段上がりました。昨日は1260-1,273ドルというレンジでした。このあたりで少し頭打ち感が出てきているかもしれません。月曜日に続き目立った動きはPGMでした。
プラチナは昨年10月後半以来の1,000ドル越えとなりました。ここに来て休息に上昇してきています。実は先週木曜日にゴールドとプラチナの見通しを書いたのですが、プラチナはその時930ドル。今年は1,000ドル回復するだろうが、それにはゴールドの1,300ドルが必要と書いたのですが、早くもプラチナは1,000ドルに達してしまいました。びっくりです。あれだけ長く売られていたのに、戻りは速いですね。パーセンテージで見るとパラジウムももっと急激に上昇しています。わずか5日間で480ドルから580ドルへ100ドル、つまり2割も上がっています。売られすぎの反動はやはり大きく来ますね。弊社のアナリストは、パラジウムは600ドルよりも300ドルの可能性の方が強いとしていましたが、どうも外したようですね。
このPGMの急騰で、貴金属は4品とも年初来のパフォーマンスがプラスとなりました。昨年来の下げ幅を考えるとまだ上昇の余力はあると思います。