図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

株価戻してゴールド反落(2016年2月15日(月)掲載分より)

金曜日は株も為替も戻し、それによってゴールドも久しぶりに若干下落の日となりました。NYダウは300ドル以上の上昇となり、ドル円も111円から113円半ばまで戻しましたが、その割りにはゴールドはしっかりという印象です。金曜日NYの引けは1,237ドル近辺でした。ドル安・株安だけが、ゴールドが買われている理由ではないですね。

今朝8時に始まったGlobexは大きく下げて1,232ドル近辺になっています。今週の株価・ドルの戻り期待で売られているものと思います。今日から中国の旧正月が終わって、彼らがマーケットに帰ってきます。彼らがいない間の株価とドルの下落そしてゴールドの上昇にどう反応するのか、興味深いところです。今週もまた株価と為替に左右される一週間となりますね。

CFTC Commitments of Traders Report as of 09 Feb 2016(2016年2月15日(月)掲載分より)

出所:2016年2月15日(月)の池水氏のレポートより抜粋

投資家ロングは276トンから409トンへ133トン増加。一週間で133トンの増加は過去例がないのでは。価格も1,128ドルから1,191ドルへ63ドルの上昇となりました。

Gold急騰1,250ドル!(2016年2月12日(金)掲載分より)

昨日は日本の休みでしたが、マーケットチェックする度に「げげげ!」と声を出して驚いていました。春節明けの香港ハンセン指数は3.85%の下げ、そしてドル円は夕方ロンドンで一瞬110.99タッチまで円高がすすみ、一日で2円以上の大きな動きとなり、水曜日の東京時間よりも4円近い円高がすすみました。イエレン議長の発言からじわじわとドル売り、株売りがすすみリスクオフの対象として円、そして米国債とドイツ国債、そして休みでしたが日本の国債が買われる展開となりました。マイナス金利関係なく、資金は「比較的」に安全だと考えられる資産に向かいました。ドル円はその後昨晩には一時113円まで戻し(日銀介入の噂がありました、どうも口先もしく憶測だけのようです。)、ゴールドはほぼ戻りなく一本調子で、昨日の朝のアジアで1,200ドルを越えてからは上昇を続け、ニューヨークでは一時1,263ドルと前日から60ドル以上の上昇となりました。円建てゴールドはドル建ての上げと為替の戻しで、4,500円を突破しました。年末年始の相場の転換点から考えるとドル建てで200ドル、円建てで400円もの上昇になっており、やはり、今年のマーケット大きく変わりました。ただ残念なのはあまりよい変わり方ではないということでしょうか。ゴールドがこのように投資家の注目を浴びて上昇する背景はやはり投資家の不安心理であり、マーケットの状況が破滅的な様相をしめしているということですから。株価の崩壊がどこまで続くのか。昨晩のCME日経平均先物は、日本の休み前からほぼ500円の下落。とりあえず今朝の日経は少なくともそれくらい下がって始まることになるでしょう。そこから日本の投資家がどう動くのか、そしてこの為替の乱高下に日銀はどういう対応をするのか、アベノミクスの最大の成果であった株価の上げがwipe outされて巨大に膨らんだ日銀のバランスシートをどうするのか、これまでの大胆な(無理矢理な)政策の負の部分がクローズアップされそうでちょっと心配です。年初、僕の今年のゴールドの高値予想は1,200から1,250ドルくらいとしていましたが、早々にそれもはずれ。この経済危機の行方次第では、まだまだゴールドの上値はあると思います。

そしてゴールドのみならず、プラチナも960ドルまで急上昇しています。貴金属全体(それでもパラジウムは鈍い反応)がドル安のために上昇基調に入っています。

長期国債10年物がマイナス金利に(2016年2月10日(水)掲載分より)

昨日はアジアはまだお休み、アジア時間帯は東京だけでしたが、東京の株式市場、為替市場、債券市場は大揺れとなりました。日経平均は900円を越える下落、10年物国債は大きく買われ、利回りは史上初のマイナス金利に。夕方-0.08%までありました。

ドル円はドルが大きく売られ一時114.50円を割り込む円高となり、明らかにリスクオフの動きが大きくなりました。ゴールドは前日一時1,200ドルをつけたもののとりあえずはそこで頭打ち。昨日は1,185-1,200での動きでした。原油がふたたび30ドルを割り込み、貴金属は小動き。シンガポールは今日から。香港は今日まで休み。中国は今週いっぱい休み。

Goldさらに続伸一時1,200ドル超え(2016年2月9日(火)掲載分より)

昨日もまた3日連続同じ形のチャートとなりました。アジアはほとんど動かず。欧米大きく上げるというパターンです。旧正月の元日ということで、アジアでは日本以外何もなく、ほとんど取引自体がありませんでした。金曜日に1,174ドルまで上昇(どうもその上昇の裏にあったのは巨大なオプション取引だったようです。)して先週は終わりましたが、今週のアジアのオープニングはおそらく利食いの売りで1,165ドルで始まりました。しかしその辺りを底値として、欧米ではロンドンのオープンと同時に上昇が始まりほぼ一本調子で上がりました。欧米の株式市場が弱かったことでゴールドに買いが集まりました。(その背景としてドルが売られました。ドル円は117.50から115.17まで下落。)いくつかの過去の高値を越えた時点で、ストップロスとも思える買いが発動され、どんどん上値を追うという形になりました。ゴールドの1,200ドルは昨年6月以来。年初からは13%の上昇となり、すべての商品の中でもっとも上昇した商品になっています。Gold ETFの増加は15日連続と、これも2012年9月以来の出来事です。ゴールドに対する投資家の態度は大きく変わったといえますね。FRBによるさらなる金利上げも、FedWatchによると多くの投資家が来年2017年の後半まではないであろうという見方になってきているのもゴールドの買いに安心感を与えています。なんだか全然高値警戒感を感じないですね。広範囲で買われているそんな感じです。昨日は他のメタルも上昇、ただ円建てでは円高の分マイルドな上昇になっていますが、それでも2円近い円高の元での上昇なのでそれだけドル建てのメタルが上がったということになります。