図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

FOMC議事録で神経質な動き(2015年10月9日(金)掲載分より)

昨夜は9月のFOMC議事録の発表がありました。利上げを見送った背景はやはり中国及び新興国のリスクにあったようですね。利上げによっておこるであろうドルの上昇、米国のインフレを押し下げ、などを勘案した結果ですね。この発表を受けて、ゴールドは1,144ドルから1,150ドルへ急進したあと、今度は1,138ドルへ急落と神経質な動きになりました。ドルの動きの裏返し、でした。静かなマーケットになんらかの新たな方向感を与えるものではありませんでした。

小動きでしっかり(2015年10月8日(木)掲載分より)

小動きの一日でした。アジアでも欧米でもほとんど目立ったインタレストなし。FRBの金利上げがもはや来年になるという見方が強くなってきた今、ショートカバーが入りややすいのと積極的に売る向きがいなくなった分やっぱりしっかり静かな状況が続きそうです。

シルバーは16ドル越え、プラチナも一時950ドルを越える場面がありました。パラジウムは700ドルを割り込んで反落、戻り高値はここまで713ドル。パラジウムは急落場面で減少してきたNymexの投資家ポジションがここに来て反転、増えてきています。(下チャート)これを見ると今年5月末からのパラジウムの急落の直接的要因はそれまでほとんど動かなかったNymexの投資家が、一斉にロングを売ったためだといいうことがよくわかりますね。価格の動きとNymexのロングポジションの動きが見事に一致しています。

米貿易収支悪化でドル売りメタル買い(2015年10月7日(水)掲載分より)

やはり昨日もアジアは静かなマーケットだったのですが、昨日も書いた通り下値不安は弱くなりどちらかといえば上を向いているマーケットでした。そしてNYに入り、東京時間21:30に発表された8月の米国貿易収支が、市場予想の-$47.3 billionを上回り-$48.33billionと赤字が増大、それを受けてドルが売られ、ゴールドも1,138ドルから1,150ドルまで急上昇しました。やはり買いが入りやすい状況になってきているといえますね。

昨日はシルバーの上昇がゴールドを上回りました。月曜日には77あった金銀比価が72まで急落(ゴールド安・シルバー高)しました。100日移動平均線を越えたからと言っているアナリストもいます。確かに6月以降、これが抵抗線になっていたようです。

ゴールド・シルバーとともに昨日はプラチナ・パラジウムも大きく反発。VWショックの初期ショックはもうマーケットに織り込まれて記憶から薄れつつあるようです。はやっ!他のところにも書きましたが、この事件の本当の影響はもっと長いスパンでみないとわからないでしょうね。パニック的に売られた部分は買い戻されていくのではないでしょうか。やはりリーマンショックのプラチナ800ドル割れとの比較を考えると、世界経済は当時ほどの危機には陥っていないということが大きいと思います。

雇用統計の結果メタルはしっかり(2015年10月6日(火)掲載分より)

非常に悪い雇用統計がやはりマーケットの雰囲気を少し変えたようです。昨日はドル・株とも強かったのにもかかわらずゴールドはあまり下がらずこじっかり。FRBの金利上げも年内の可能性は小さくなったことによって、下げにくいマーケットになってきました。昨日はパラジウムが700ドルから反落で再び600ドル台へ。プラチナは他のメタルに較べると伸びがいまいちですが、諸事情を考えると下がらないだけ健闘しているのかもしれません。これでしばらくは落ち着きそうな雰囲気ですね。