図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

チャート出所:マーケットスピードより楽天証券作成

ロシアがPGM関連製品に輸出税を検討(2015年4月13日(月)掲載分より)

金曜日はちょっと意外な動きでした。東京の引け後の午後5時ごろゴールドはそれまで1,195ドル近辺で静かだったのが、突然大きな買いがGlobexに入り、1,195ドルから1,210ドル超えまで一挙に上がりました。特にこれといったきっかけや材料は見当たりません。でもやはりドル高にもかかわらず、ゴールドの底値が固まってきて、何かのきっかけで大きなショートカバーが出たのだろうと思います。株価がこれだけ強いところで上がるゴールドは本物?

PGMも上昇。ロシアが現在輸出税が課税されているPGMのスポンジとインゴットに加えてすべてのPGMに対して6.5%の課税をすることを検討しているという情報がNorilskから流れ、これにより上昇したようです。ただロシアのWTOでの約束である2016年にPGMに対する輸出税の撤廃というのがあるので、それまでの短期的な税金になるのではないかとStandard Bankのアナリストはみています。またこのニュースが原因かどうかはわかりませんが、金曜日はルーブルも反発。PGMのサポートをしたようです。

CFTC Commitments of Traders Report as of 07 Apr 2015(4月13日(月)掲載分より)

図2.NY金価格と投資家ポジションの推移

出所:筆者執筆「Bruce Report(ブルースレポート)」4月13日掲載分より

投資家ロングは280トンから368トンと88トンのロングが増えました。先週の55トンに続いて2週連続のロング増加となりました。

ドル高・株高がメタルの重し(2015年4月10日(金)掲載分より)

FOMC議事録後、ドル・株が大きく上昇、メタルにはプレッシャーとなりました。ドルインデックスは99まで上昇。ユーロは1.064まで下落、ゴールドは1,200ドルを割り込み、ゴールドはアジアでもニューヨークでも1,193ドルまで下げました。円安のため円建てでは昨日の東京引けより若干上がっています。株式市場、昨日は日経平均が19,900円台で2万円がもうすぐそこ。(夜間取引で2万円超えてますね。たぶん、今日はオープニングから2万円のせですね。)香港のハンセンが2.7%の急騰、欧州株も一時最高値。欧州株、実は今年もっとも上がっていて、軒並み年初来20%以上上がっている国が多いです。ちなみに日経平均は14.25%(昨日のクローズ時点)ですから、実は今年ここまでは欧州株のパフォーマンスが一番いいですね。NYダウは0.76%の上昇のみです。先行して上がっていたのですね、NY株。メタルにとっては厳しい環境ですが、それでもそれほど落ちないことが逆にしっかりだなあという印象を持ちます。とりあえずしばらくはまた「ドル」主導のマーケットになりそうです。

Standard Bank plcからICBC Standard Bankへ(2015年4月10日(金)掲載分より)

え~、だいぶ狼少年のようになっていましたが、ようやく正式に東京支店もICBC Standard Bankになりました。基本的に名前が変わるだけで、実質的には少なくともしばらくは、何も変わりません。今後ともよろしくお願いいたします。

ゴールド1,200ドル超え(2015年4月9日(木)掲載分より)

このところ上昇していたシルバーとパラジウムの下げが昨夜は一番大きかったです。これは時間的にみるとFOMCは関係なし。シルバーは金銀比価がまた73近くまで上昇です。

パラジウムは世界一のパラジウム生産会社であるロシア・ノリリスク社が、ファンドを設立し、ロシア中央銀行の持っている在庫と、ヘッジファンドが持っている在庫を買い取ろうと動いているようです。これに関してはまた別途書きたいと思います。

FOMC議事録で若干のドル高メタル安(2015年4月8日(水)掲載分より)

昨日は夕方からドルが上昇、アジア時間帯は1,213ドル近辺で静かでしたが、ドル高に呼応してゴールドは下落、1,210ドルを割り込みましたが、安値は1,208ドルでたいした動きにはなりませんでした。ドル円は120円を回復、ドルインデックスは6日の96.30レベルから現在97.92と大きく上昇、ドルがその強さを取り戻しつつあります。その割にはゴールドはしっかりです。まだEasterの余韻で静かというところ。

そして日本時間の明朝3時に3月のFOMC議事録の発表があります。これ待ちってことですね。

NYは波乱なし(2015年4月7日(火)掲載分より)

雇用統計の後の最初のGlobexのオープンは1,215ドルで、雇用統計前からは15ドル近く上昇で始まりました。昨日はまだ大部分のマーケットは休み中で東京・シンガポール・ニューヨークだけのマーケットでした。ゴールドは静かでしたが、じわじわと上がる展開。アジアは1,217ドル前後、ニューヨークでは一時1,224ドルまで上昇する場面がありました。その後ドルが強含んだことから下落、1,215ドル前後で終わりました。今日は香港がまだお休みのほかは、正常のマーケットに戻ります。このところドルがしっかりでもゴールドもしっかりというマーケットの基調になってきました。PGMもしっかりですが、特にパラジウムはやはり売られすぎの反動が出てきていますね。