NY金 先物 (期近)
日足 2014年9月19日から2015年2月16日まで
単位:ドル / トロイオンス

チャート出所:マーケットスピードより楽天証券作成

NY holiday&旧正月前で小動き(2015年2月16日(月)掲載分より)

今日はNYのholidayそして今週水曜日からは中国の春節を控えて金曜日はゴールドはアジア、欧米を通して静かなマーケットとなりました。目立ったのはシルバーとパラジウムが上げたこと。シルバーは特にこれといった材料は見つかりませんが、パラジウムはNymexの在庫が2003年以来の低水準になっていることが材料になったかもしれません。米国・中国というガソリン車需要国の自動車需要が好調という背景もあり、プラチナよりもやはりパラジウムの上昇の可能性は高いですね。

ウクライナの停戦も発効されましたが、双方とも相手方が砲撃をやめないと非難しており、まだまだ注意が必要ですね。

CFTC Commitments of Traders Report as of 10 Feb 2015(2月16日(月)掲載分より)

出所:筆者執筆「Bruce Report(ブルースレポート)」2月16日掲載分より

投資家ロングは690トンから590トンへ100の減少となり、価格は1,264ドルから1,234ドルへ30ドルの下げとなりました。これは6日金曜日の雇用統計の後のlong liquidationが反映されています。100トンのゴールドロングポジションが整理され、それによる下げが30ドルであったということになります。(ETFのポジションはほとんど変わらず。)

アルゴで円高!(2015年2月13日(金)掲載分より)

昨日は夕方ドル円が大きく動きました。Bloombergに「日銀の追加緩和は逆効果」という見方が日銀内部に出ているというニュースが出たことによる動きだったようです。120.30から118.73までの一瞬の急落。どうもニュースヘッドラインを読むアルゴ取引の反応的な動きだったようです。コンピュータには感情がないってのがよくわかる動きですね。恐ろしい。しかしその動きが円買いドル売りの流れを作ってしまったようです。ほんのちょっとしたヘッドラインにこんなに反応してしまうのをみると、本当に日銀が現在の異次元の金融緩和をやめようとして出口に向かおうとしたら何が起こるのか相当恐怖を感じます。先日のSNBのユーロ買い・スイス売りの中止の時に起きたあの30%を超える動きを思い出します。中央銀行を信じて当たり前と思って上り続けていると突然はしごが消えるということがありえますね。これは肝に念じていたほうがいいかもしれませんね。これだけの「異次元」のことをやり続けるとその異次元からどうやって3次元に戻ってこれるのか、そしてそれを無理やり戻そうとするときの時空の歪みが心配です。

ドル高・メタル安(2015年2月12日(水)掲載分より)

ドルが強く、ゴールドは続落。ドル高他通貨安メタル安という今年のたぶん最大のテーマがそのまま出てきた二日間。ロシアとウクライナの交渉が始まり、ユーロ圏の蔵相会議も始まったということで、積み上げられたゴールドロングポジションからのlong liquidationが出ていますね。下の表は2/9時点でのFuturesのたて玉内容ですが、(1/9と書いてますが間違いですね。)Net Speculative length(要は投資家のポジション)が一様に減っています。今年の頭からロングを積み上げていたファンドが今はゲットアウトしつつあるというところでしょうか。メタルの下げと円安(久しぶりに120円台)が同時にすすんでいるだけに円建ての下げはマイルドなものになっています。ドル建てのゴールドがどのあたりでホールドされるのか、ですかね。

出所:筆者執筆「Bruce Report(ブルースレポート)」2月16日掲載分より

プラチナが1,200ドルを割りました。このあたりはターゲットです。長期的(まあいつでも長期的ですが。笑)に拾っておくべきレベルだと思います。1,200ドル割ったレベルのプラチナは単純に安いと思います。パラジウムはできれば750ドル割れを拾いたいところ。

金曜日急落後の小動き(2015年2月10日(火)掲載分より)

昨日は金曜日の急落の後としてはとても静かな月曜日でした。欧米も昨日はあまり目立った動きはありませんでした。原油は53ドル近くまで戻し、ウクライナとロシアの停戦交渉が始まったことでルーブルも少し落ち着きを取り戻しました。世界の株式市場も落ち着いていました。ゴールドは東南アジアからの需要があり、1,230ドル台は買われたようです。しかし気になる中国からは目立った動きはありませんでした。しかしまだギリシャ問題が残っています。ツィプラス首相は財政緊縮を拒否する姿勢を貫いており、開き直ってユーロを逆に脅すような口ぶりです。借りた金は返す、そんな当たり前のことをできずして開き直るんじゃねえ!と言ってやりたいですね。でもギリシャのユーロ圏離脱Grexitがもし起きればこれはリーマン危機の比ではない深刻な状況であるとする経済学者も多く、この問題は今後また最大の注目点になってくると思います。ゴールドは手放しで売るわけにはいかないでしょう。逆に1,250ドル割れはギリシャヘッジで拾っていてもいいのではないかと個人的には思います。

米国10年の長期金利が金曜日に1.8%から1.95%までジャンプ、昨日もじり高の展開になりました。FRBの金利引き上げ時期が近づいたとして債券は売りが先行しているようです。