円建てゴールド今年最高値レベルへ 11月21日(金)掲載分より
昨日はドル買い円安の流れが続いて、ドル円は一時118.90近くまで上昇。ゴールドもそれに応じて一時1,176ドルまで下がる場面がありましたが、ドルが反落すると同時にふたたび1,190ドル台まで戻して終わりました。今週は1,180-1,205ドルというレンジで終わりそうです。とりあえず目立った材料はなく今日はまたドルの動きをみながらの小動きになりそうな気がします。円建ては4,540円を超えており、このレベルでは日本では現物の売り戻しが活発です。今年3月の年間最高値レベルにあります。
東京金 先物 先限 日足
NY金 先物 当限 日足
ロシアが10月に19.7トンのゴールドを購入 11月21日(金)掲載分より
現在ロシアのゴールド保有高は1,169.5トンとなりました。IMFのデータによると今年10月末までのロシアの購入量は134.4トンであり、今週ロシアの中央銀行総裁が国会で、今年の購入量はほぼ150トンであると証言しているので、おそらく今月に入ってから16トン近くのゴールドを買っていると考えられます。2005年からロシアのゴールド保有量はほぼ3倍となっており、これは西側からの経済制裁に対するリスクヘッジであるとみることもできます。現在ロシアの外貨準備におけるゴールドの割合は約10%であり、ほぼ70%をしめる米国やドイツと比べるとまだまだ低い比率といえます。現在の彼らの買い姿勢を見ているとまだロシアはゴールドの比率を上げようとしているように見えます。10月11月の彼らの買いがゴールドの底値を支えた要因のひとつとなったのでしょうね。
スイスのゴールドに関する国民投票の世論調査の結果 11月20日(木)掲載分より
昨日は大きなレンジでの取引となりました。アジア時間は比較的静かで1,191-1,196ドルの間での取引。東京からは結構な量の現物の売りがありました。おそらく普段の10倍近い売りがあったと思います。地金商の店頭でも相当の買取があったようです。夜のロンドン時間、日本の午後8時前後には1200ドルを超え、しっかりだったのですがニューヨークに入るころに、スイスのゴールドの関する国民投票の世論調査の結果、ゴールドの売却の禁止と資産の20%をゴールドにすること、そして海外に預けているスイスのゴールドを国内に持ち帰るという項目に関して、その賛成票が45%から38%に下落したというニュースからゴールドは売られ1,195ドルから一時1,175ドルまで急落、その後すぐに1,199ドルまで戻すという激しい展開となりました。
FOMCの10月の議事録が公開 11月20日(木)掲載分より
フロアの引け後にFOMCの10月の議事録が公開されゴールドは再び1,180ドル台前半まで下げてニューヨーク時間を終えました。議事録の内容はちょっとつかみどころのないような感じです。物価上昇のペースが期待よりも遅くそれに対する警戒感が示されてます。あとは低金利維持の「considerable time」という表現を使い続けるべきだどうかでの議論があり、その部分が金利の上げが近づいているという取り方をしたので、ゴールドが売られドルがしっかりということになったのでしょうか。ドル円はとうとう118円を超えました。120円はもう目の前。日本が消費税増税を延期、財政健全化への姿勢が問われる状況になり、円はここからさらに売り込まれるでしょう。130円や140円の声が聞こえてきても驚きではないですね。それを考えるとこの先、円建てのゴールドは強くなるんでしょうね。それにしても消費税増税の前提での社会保障サービスだったのに、そのサービスだけは先行実施(子育て支援とか)するということ。財源はどうするんでしょ。基本的な収支があってないのに、収入を放棄して使うほうばかり拡大してるのが危うくてなりません。本当に大丈夫なのか、この国はと思わざるを得ないですね。ヘッジは必要です。やっぱりゴールドでしょ。笑。
上昇基調続く 11月19日(水)掲載分より
上昇基調が続きます。昨日のアジアは1,184-1,189ドルの5ドルレンジで静かでしたが、夕方16時過ぎに1,188から1,194ドルまでジャンプ、またストップの成り行き買いが出たようです。この流れはその後も続き、1,194から1,198、そしてそこから1,204へと買いのスパイラルがかかりました。高値をつけたのはちょうど安倍総理の記者会見の時間帯でした。日本ではとっくにわかっていた内容の記者会見も海外勢にとってはニュースだったようです。ドル売りゴールド買いがこれによって加速されました。1,200ドル以上にはOptionのstrike priceがけっこうあり、これによってさらに大きく動く可能性があるかもしれないと考えていましたが、とりあえずはそれはなく、その後は1,194ドルまで戻してから1,190ドル台後半でニューヨークは終わりました。これが一時のショートカバーの結果なのかそれとも今後の上昇への序章なのかはまだわかりませんが、とりあえず、ドル高一辺倒でゴールドが売られるマーケットは終わったようですね。GOFOは6ヵ月までディスカウントです。まだタイト感が強いです。
マイナス成長となったGDP 11月18日(火)掲載分より
朝8:50に発表されたGDPがマーケットに激震を与えました。市場では2.2%のプラスを予想していたのが出てきたのは1.6%のマイナス成長。これで2季連続のマイナスになりました。円は一瞬117円台まで急落、その後すぐ戻して午後には115円台まで上昇と激しい動きとなり、日経平均は17,000円割れで500円以上の下落となりました。日銀の異次元の緩和、円を安くすることと株価を上げることには絶大なる効果をあげていますが、在庫、設備投資、そして住宅投資が下振れしているところをみると本格的な景気回復にはつながっていないのではという印象を与えます。ここからの円安は「悪い円安」ですね。
ゴールドはつい10日前まではみんな1,100ドルを視野に入れた下値不安を話していましたが、今度は1,200ドルの方向の上値の可能性を話始めたようです。マーケットも人も移り気です。。さらなる円安の可能性を考えると円建てのゴールドはまだまだ上昇する可能性大ですね。昨日もまたTocomは大商いとなりました。スプレッドのはずしもあるのでしょうが期近に売りが出て期先はしっかりだった様子です。相当の利食い売りが出ていたのも事実ですが、取組の減少は5,000枚程度でした。