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トランプ政権100日

2017/5/10
トランプ政権は4月29日に就任100日を迎えました。ペンシルバニア州で集会を開いて演説しました。
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トランプ政権は4月29日に就任100日を迎えました。ペンシルバニア州で集会を開いて演説しました。このペンシルバニア州は伝統的に民主党の基盤ですが、昨年の選挙ではトランプ氏が制し、トランプ旋風を象徴する州です。ここで改めて米国第一主義を強調し、株価の上昇や雇用の増加などの成果を誇示しました。確かに株価を見ると、昨年の大統領選挙当日(11月8日)と比べて14%上昇しており、直近のトランプ、オバマ、ブッシュ(子)、クリントン4人の大統領一期目の上昇率と比べるとトップとなっています。ちなみに、ブッシュ(子)とオバマ大統領はマイナスとなっています。

しかしながら、支持率を見ると、「支持」する人が42%、「不支持」が53%となっています。支持率は1980年代以降最低で、かつ戦後就任した12人の大統領の中で100日以内に「支持」が「不支持」を下回ったのはトランプ氏が初めてだそうです。ちなみに人気No1のケネディ大統領の支持率は74%で戦後歴代大統領の中でトップです。

トランプ大統領は支持率が低く、米国社会を二極分化させたとの批判が強いですが、トランプ氏に投票した有権者の94%が「支持」しているという根強い人気も続いています。また、内政で頓挫が続いていますが、株高を示現させたのも事実です。果たしてトランプ大統領は戦後歴代大統領の中で最悪の大統領になってしまうのでしょうか。

100日ハネムーン

米国で「就任から100日」が節目と見られるのは、1933年に就任したフランクリン・ルーズベルト大統領による「ニューディール政策」が起源とされています。ルーズベルト大統領は大恐慌の最中、就任後100日で景気浮揚策を打ち出しました。その後の大統領も100日の間に政権の目指す方向性を国民に示しました。そしてこの100日の間は「ハネムーン」期間と呼ばれ、議会やメディアが強硬な反対や厳しい批判を控えて、見守る傾向があると言われています。しかし、トランプ大統領の100日間は「オバマケア」の見直しも頓挫し、与党・共和党とも上手くいかず、メディアとの対立も激化しており、「ハネムーン」とはほど遠い状況となっています。

トランプ大統領は就任後100日以内に実現する公約を「100日計画」として公表しましたが、その成果はどうだったのでしょうか。大統領就任直後、公約通りTPP離脱表明をする一方、公約の「オバマケア」の見直しは議会との調整が上手くいかず頓挫しました。また税制改革も打ち上げましたが、財源も定かでなく先行き不透明な状況となっています。

ワシントンポスト紙が「100日計画」の内容を60項目に整理し、点検した結果を公表しました。それによると、60項目中実現したのは6項目、実現に失敗して頓挫したのは5項目、着手すらできていないのは34項目と半分以上が「未着手」の状況となっています。失敗・頓挫をくわえると2/3となります。トランプ大統領は、100日間で評価することは「ばかげた基準」と批判していますが、

「トランプ政権100日」を相場シナリオに参考になる観点からまとめますと、

政権の目玉政策である、オバマケアの見直し・大型減税・インフラ投資に議会と予算の壁

株高は実現しているが、大型減税やインフラ投資の「約束」に対して反応している部分が大きく、今後さらに持続するためには財源や予算などを明確にする必要がある。期待剥落によるマーケットの反動を食い止めるためにも早期に議会との調整が必要。

10年で4%成長の公約が3%成長に下方修正

10年で4%成長の公約も程遠い状況。2017年1-3月期のGDP成長率は年率換算で+0.7%どまり。ムニューシン財務長官は「税制改革で3%以上の持続的な経済成長が可能になる」と4月26日に大型減税案を発表したが財源は示さなかった。また、「3%」発言は公約の4%目標を事実上、下方修正した形に。IMFは2018年の成長を財政拡張策を織り込んでも2.5%と3%には届かない見通し。もし、減税規模が縮小となると成長もさらに控えめな数字に。また、バーナンキ前FRB議長も減税は一時的に効果はあっても3%持続は難しいだろうとの見方を示している。

省庁機能不全でいまだホワイトハス主導の政権運営

政権運営のために必要な閣僚ポストは4月27日に全15閣僚が正式に決まった。しかし、閣僚らを支える主要ポストは依然、空席が多い。ワシントンポスト紙によると、上院の承認が必要な主要556ポストのうち承認済みは25人と全体の4%にしか過ぎない。一方、上院の承認が不要なホワイトハウスなどの約400ポストについては決定している。省庁人事の遅れで省庁の機能不全が指摘されており、ホワイトハウス主導で政権が運営されているのが実情。事務方不在は通商、外交交渉の遅れにつながり、通商で巻き返しを図ろうとするトランプ政権のマイナス要因に。

過激な公約から現実路線に転換→「ニューヨーカーズ」と「ジェネラルズ」が主導

イスラム圏諸国からの入国制限など過激な政策の発信源だったバノン首席戦略官・上級顧問が国家安全保障(会議NSC)の常任委員から外れるなど影響力が低下し、ホワイトハウスの勢力図に変化。代わって「ニューヨーカーズ」と呼ばれるトランプ氏の長女イバンカ・クシュナー夫妻、ウオール街のGS出身者らや、「ジェネラルズ」と呼ばれる軍人出身者らが連携し、発言力を増してきている。その結果、国際協調や外交交渉が現実路線に転換。ただし、バノン氏の「米国第一」主義による過激な発言を支持していた白人中間層はトランプ氏の路線転換に失望する恐れもあるため、バノン氏を完全に外すことはなさそうである。

以上を考えますと、どうやら6~7月頃に税制改革が議会と上手く調整できるかどうかが鍵となりそうです。また、金融政策についても現実路線に戻しています。トランプ氏は選挙期間中に「イエレン氏の任期が来たらたぶん交代させる」と発言していたのが、今年4月には「イエレン議長は好きで尊敬している。低金利政策は好きだ」と続投を示唆する発言に変えています。利上げに圧力をかけるのかどうかはわかりませんが、内政が更に行き詰まり、景気が後退した時にはこの発言を思いだした方がよさそうです。

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