12年本決算で大幅減益見通し、食用油およびワイン部門が苦戦

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00506 中国食品有限公司(チャイナ・フーズ) 6.66 HKD
(02/07現在)
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中国食品はこのほど、2012年12月本決算の大幅減益見通しを発表した。同年6月中間期には前年同期比50%の増益を達成していただけに、市場にとってはネガティブサプライズ。通期利益は市場の予想を大きく下回る見通しとなった。BOCIはこれを受け、2012年、13年、14年の予想EPSを25-30%の幅で減額修正し、それぞれ0.20HKドル、0.26HKドル、0.28HKドルに設定した。主に食用油部門の予想粗利益率の下方修正と、ワイン部門のコスト想定値の上方修正を反映させたため。これに伴い目標株価を引き下げ、同社株価の先行きに対する従来の強気見通しを中立的にダウングレードした。

12年本決算の大幅減益見通しは、食用油部門の赤字が1億HKドルを超えるとみられることが主因。同部門は2008年から12年上期まで黒字を継続していた。12年下期の部門業績の悪化について、BOCIは原材料コストの高騰や製品小売価格に対する政府の介入が響いたとの見方。食用油部門の通期赤字が市場予想および自社予想を大きく超える見通しを示した。ただ同時に、13年には国内景気の回復やインフレ環境が部門業績改善につながる可能性を指摘している。

同社経営陣によれば、ほかにワイン醸造部門の業績悪化も大幅減益見通しの一因。景気減速や市場競争の劇化を背景に苦戦し、マーケティング費や広告・宣伝費の積み増しを余儀なくされたという。BOCIは在庫増大を理由に、13年上期もワイン業界の苦戦が続くとみているが、下期については景気動向次第で部門業績が改善する可能性に言及している。

一方、BOCIは潜在的なリスク要因として、◇輸入ワインとの競争激化、◇飲料部門の国内競合他社との競争激化、◇食用油および飲料の原材料価格高騰など――を挙げている。