5月16日
動力炭価格が4月から6週連続で調整、短期的に一段の下落も

中国の動力炭スポット価格は4月初めから調整しており、国内最大の石炭積み出し港・秦皇島の主要ベンチマークは過去6週間で16%下落した。BOCIは秦皇島の動力炭在庫が旧正月以降の最高水準に達したことや、沿岸航路のばら積み運賃指標が低下していることなどから、動力炭価格の下落基調はこの先短期的に続くとの見方だ。ただ、石炭セクター全体の株価の先行きに対しては強気見通しを継続。今後の石炭価格の下落を受けた株価調整局面が、関連銘柄の新たな買いチャンスにつながるとみている。

秦皇島における陝西省産高品位炭(5500キロカロリー種)のスポット価格は5月15日に1トン当たり572元。前週比で29元(5%)安となり、2016年10月以来の安値を付けた。17年4月3日から累計112元(16%)の幅で下落したことになる。暖房シーズンの終わりに伴う需要減に加え、政府当局が炭鉱の操業日数制限(年最大276日)を緩和したことで、動力炭相場の後退局面がついに到来した。

動力炭の主要ベンチマークは現在、国家発展改革委員会(NDRC)が設定した価格レンジ(1トン当たり500-570元)を小幅に上回るが、BOCIは短期的に一段の下落を見込む。秦皇島の在庫が過去6週間で20%増加し、5月15日に旧正月以来の高水準となる594万トンに達したことが一因。需要家も、動力炭在庫の補充を急いでいない。

一方、国際市場における原料炭( 強粘結炭)スポット価格は5月15日に1トン当たり167.8米ドルと、前週比9%下げた。豪クイーンズランドのサイクロン被害による減産で4月半ばに上昇したものの、その影響はほぼ完全に消えた格好。国内の原料炭価格も再び下向きに転じており、山西省柳林、陝西省で前週比4%安の同820元となった。

個別銘柄の業務統計を見ると、中国神華能源(01088)の4月の商用石炭生産量および販売量はそれぞれ前年同月比5%増、30%増。このほか、第三者による利用を認めたことで、自社運営鉄道の売上高が同12%の伸びを記録した。対照的に中国中煤能源(01898)は低調であり、4月の商用石炭生産量、販売量が同11%減、9%減。25日間に及ぶ大秦鉄道の大型保守点検や山西省による安全性検査の厳格化が響いた。

最近の価格下落にもかかわらず、BOCIは陝西産高品位炭の17年通期の予想価格を1トン当たり550元に据え置いている。年初から現在の平均価格が同626元と、通年予想よりかなり高めの水準にあることが理由。ただ、原料炭相場に関しては、予想値の下方修正の可能性を指摘。仮に原料炭価格の低迷が長引くようであれば、主に首鋼福山資源(00639)、エン州煤業(01171)の収益見通しを減額修正する可能性があるとした。

BOCIは香港上場の主要石炭銘柄、中国神華能源、中国中煤能源、首鋼福山資源、エン州煤業の株価の先行きに対していずれも強気。ただ、今後の石炭価格の下落を受け、この先さらに望ましいエントリーポイントが到来するとみている。