株価上昇の敵は、国債など債券の金利上昇といわれています。その理由を正しく説明しているのは?

  • 債券の価格上昇で利益を出した投資家が、株式を売るから
  • 金利が上昇すると、世の中の景気がますます良くなるから
  • 金利が上昇すると、株式市場にお金が流れ込みにくくなるから

ヒント

株式市場が好調だと債券価格が値下がりして、逆に債券の金利が上昇。金利が上昇すると債券投資が魅力的になり…といった逆相関の動きが波及しがちです。

解答

3:金利が上昇すると、株式市場にお金が流れ込みにくくなるから

金利が上昇すると既存の債券の価格は下落するので①は間違い。金利上昇には過熱した景気を冷ます効果があるので②も間違いです。金利が上昇すると、借入金を使って株を買うときの金利負担が増すため、株式市場にお金が流れ込みにくくなります。金利上昇で債券投資が魅力的になって株式市場から資金が移動する傾向も強くなります。よって③が正解といえます。2020~2022年のコロナ禍の頃は、世界各国の中央銀行が金利を下げることで、お金の巡りを良くする政策を行ったため、リスクマネーが株式市場に流入して世界的に株価が上昇。2022年以降、コロナ明けでインフレ(物価高)が深刻化すると多くの国が金利を引き上げたため株価の調子も悪くなりました。しかし、2023年秋以降、物価上昇率が鈍化し、各国中央銀行が利上げを休止すると、再び株価の上昇モードが鮮明になりました。株価は各国の景気動向や個別企業の業績だけでなく金利動向からも強い影響を受けます。

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