外国人によるデリバティブ取引が急騰・急落を増幅

 日本株は過去30年以上、外国人投資家が動かしています。外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値をたたいて売る傾向があるので、短期的な動きは外国人次第です。7月以降の日経平均急騰・急落も、外国人投資家の売買によって引き起こされました。中でも、デリバティブズ(日経平均先物・オプションなど)の影響が大きかったことが分かります。

日経平均と、外国人投資家の日本株売買動向(売り越し・買い越し):2024年6月24日~2024年8月30日(外国人売買は8月23日まで)

出所:東証データ・QUICKより楽天証券経済研究所が作成。外国人売買は、株式現物と株価指数先物の合計

 上のグラフを見ると、令和のブラックマンデーを演出したのは、外国人の売買であることが分かります。上のグラフに示されている外国人売買は、「株式現物の売買」と「株価指数先物の売買」の合計です。驚くべきは、その内訳です。以下をご覧ください。

日経平均騰落幅と外国人売買(買い越し・売り越し):2024年6月24日~8月23日

出所:東証データ・QUICKより楽天証券経済研究所が作成。外国人売買は、株式現物と株価指数先物の合計、億円未満概数のため合計が一致しないことがある