今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは154.55円
↓下値メドは153.15円
日銀:日銀の株ポートフォリオをソブリンファンドに移譲することを検討
経済分析:中央銀行が民間エコノミストよりもクオリティの高い分析を提供できるとは限らない
米大統領選:バイデン大統領、中東問題よりも高インフレで支持率落とす
キャリトレ:人民元を調達通貨にしたキャリートレードが増加
英利下げ:BOEの最初の利下げは8月
前日の市況
7月29日(月曜)のドル/円相場は、前日比0.27円の「円安」だった。
2024年151営業日目は153.65円からスタートした。東京時間朝に154円台に乗せて高値154.35円をつけたが、上値は限定的だった。昼前に再び153円台に押し戻されると153.00円まで下げて安値をつけたが下値も限定的で、その後は買い戻されて終値は154.04円。24時間のレンジ幅は1.35円。
先週ドル/円は約6円下落した。7月は、為替介入で4円、先週の下落で6円と、10円以上も円高に動いている。円高方向ということも、これほど大きな動きということも想定外だった。個人投資家の約8割は円安に動くと予想していた。
この円高は、トランプ前大統領が円安(ドル高)に不満を表明したことがきっかけだった。米大統領選に向けて最近のトランプ氏は金融市場を巡る発言が多く、先週は「米国を暗号資産の首都にする」と発言してビットコインが急騰した。また対中関税を大幅に引き上げる考えを示していることで、米株式市場の大型ハイテク株が下落。投資家がリスクオフになるなかで豪ドルやユーロなどの景気敏感通貨や円キャリートレードの手じまいでメキシコペソやブラジルレアルなどの高金利通貨が売られ、セーフヘブン通貨の円やスイスが買い戻された。さらに円に関しては、今週会合を開く日銀の利上げ期待が高まっていることも円買いを強めている。為替介入に2兆円も使う必要はなかったかもしれない。ただし日銀が利上げを見送ったりすれば、あっという間に円安に戻ることもありえる。
今日からFOMC(米連邦公開市場委員会)が会合を開く。そこで9月利下げがはっきり見えてくれば、ドル安/円高が一過性ではなくトレンドとして根づく可能性もある。雇用市場の失業率が急激に悪化していることを受けFOMCは(0.25%)ではなく0.50%の大幅利下げを実施するとの予想もでている。