今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは156.65

下値メドは155.75 

スイス:SNBのカリスマ、ジョーダン総裁の退任でスイス金融政策決定に空白期間生じる恐れ  
雇用市場:セルフサービスとは、客が店の仕事を無償で肩代わりすること
米インフレ:米国のコアコアCPIは、すでにインフレ終了の兆候 
米雇用市場:NY市では、2020年の新型コロナ禍以降わずか3年間で190万もの仕事が増える
米利上げ:メスター連銀総裁「あと数回インフレ指標を確認する必要がある」 

前日の市況

 5月21日(火曜)のドル/円相場は前日比0.07円の「円高」だった。

 この日は米利下げ時期を巡りFRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言があった。ウォラーFRB理事は「あと数カ月データを見る必要がある」、ボスティック・アトランタ連銀総裁は「9月より前はないだろう」などと、早期利下げについて慎重な意見が示された。ただ利上げについても否定的だったことで、全体として相場への影響は限られた。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

 2024年102営業日目のドル/円は、156.14円からスタート。東京時間昼過ぎに156.55円をつけて先週水曜日の高値(156.56円)にほぼ並んだが、そこで上昇は止まった。
その後は徐々に下落して未明頃には155.84円まで下落した。ただすぐに156円台に戻して終値は156.20円。24時間のレンジ幅は0.70円。

出所:楽天証券作成

 ウォラーFRB理事は、「利下げを確信するレベルに達していない」との見方を示している。米国経済が弱くなったというデータが出てくるまでは利下げはないということだ。

 4月に発表された経済データは、米雇用統計はNFP(非農業部門雇用者)が 30.3万人と大幅に増えた。CPI(消費者物価指数)は前年比で3.5%と上昇が加速して、昨年9月以来の大幅な伸びとなった。小売売上高は、前月比0.7%増と予想を大きく上回り、米国の消費の力強さを裏付けた。

 ところが5月に入るとNFPは、事前予想の25万人増を下回る17.5万人増加にとどまり、失業率は3.9%で前月より0.1ポイント上昇した。平均時給は、前月比で0.3%、前年同月比は3.9%上昇で、ここ数年で最低のペースまで鈍化した。CPIは前年比3.4%上昇で、伸びは3ヵ月ぶりに前月から鈍化した。小売売上高は、前月比横ばいで、米経済を支えてきた消費者需要が息切れしつつあることを示唆した。

 もっとも、1回のデータだけでFOMC(米連邦公開市場委員会)が利下げを決定することはない。6月11-12日に行われる次回会合の前に雇用統計とCPIはもう1ラウンド発表される。

主要指標 終値

出所:楽天証券作成